エッセイ

Vol.09

自分から自由になろう

Vol.09 自分から自由になろう

 多くの人が、思うようにならない人生を生きているからでしょうか。誰もが「もっと自由になりたい」という願望を持っているようです。あなたもそうですか? 問題は、『何からもっと自由になりたい』と思っているかということ。

 私は若いころ、「親の束縛から自由になりたい」とか「何をしてもいい自由がほしい」とよく思いました。その気持ちの裏には、「こんな自分でいたくない」とか「このままでは幸せじゃない」という思い込みがあって、自由があれば幸せになれると思っていたんですね。

 私は人生の節目節目で、親から自立する・転職する・離婚する…などして“私の自由”を求め続けました。その都度、一時的な開放感はありましたが、それは私が求めてやまない自由とは何かが違っていたのです。その証拠に、新たな環境に慣れるにつれてまた生き辛くなっていきました。

 生き辛さとは、不平不満があとを絶たないということです。私は「いったいどうすれば真の自由を得られるんだろう?」と頭を抱えてしまいました。心理学や禅の世界に答えを求め、瞑想も続けました。そんな年月が20年。

 そして、数年前、ようやく自由とは何かということがわかったのです。真の自由とは、自分自身から解放されることだったのです。それは、心を縛っている自己イメージ、心に張りめぐらされた「私はかくあるべき」という観念から自由になることでした。

 あなたの中にはありませんか?「私はこういう人間だから、そのように振舞うべき」とか「私はこう見られたいから、これをしない(あるいは、しなくてはいけない)」といった思い込みが。誰に言われたのか、いつからそう思い込んだのかわからないけれど、幸せを取りこぼさないためにはこういう自分でなければいけない、と知らないうちに抱え込んだ観念が。

 あなたが求めている自由は、そんな“自分からの解放”なのです。物理的な環境をどんなに変えても、頭の中が変わらなければ、ふたたび似たような問題に悩まされます。勇気を奮って、自分の根っこにある自己イメージを変えましょう!

 あなたがこれまで心を束縛してきた観念を捨て去ってイメチェンしたとしても、たぶん誰も困らないと思います。おそらく、「私、こうすることにした」「へえー」で終わるでしょう。あなたが心配するほど、人は自分以外の人のことを気にかける余裕はないからです。

 それよりも大事なことは、過去の自分から解放された喜びをかみしめて、その自分に確固たる自信を持つことです。もしかすると、「これまで一体何を恐れて、あれほど人に気を遣っていたんだろう…」と感じるかもしれません。

 これからは、生きたい自分で生きればいい。まっさらな自己イメージを、新たに心のキャンバスに描いてください。あなたの幸不幸は、あなたの外側にあるものではなく、内側に描いた自己イメージで決まるからです。もう、無意識に恐れから動かないで。意識して、あふれる愛から動きましょう。



ゆりりんのブログ『ありのまま、なるがまま』

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Last Updated: 2021/09/07