もし、「自己紹介してください」と言われたら、あなたはどんなことを言いますか? ちょっと思い起こしてみてください。自己紹介する相手によって話すことが変わってくるかもしれませんが、一般にはこんな事柄が多いと思います。
@ 名前にはじまって、住んでいる場所、出身地や出身校、職業(ときには収入も)、
肩書き、職歴、実績、家族構成など。
A 外観について、背格好、容姿、服の好みなど。
B 自分の性格について、人からどう見られやすいか、今ある悩みや考えていること、
将来の夢、趣味、世の中について思うことなど。
ざっくり言うと、@は社会的な自分で、Aは目に見える部分、Bは目に見えない部分です。自己紹介を求められてまっ先に口にする項目や強調する言葉に、自分が自分のことをどんな人間と思っているかが表れます。あなたはいかがでしょうか。
私は何の疑問も抱かず、@〜Bの自己紹介を数え切れないほど重ねてきたんですね。気持ちとしては、社会に立派に通用する自分にこそ価値があると信じて。その価値を高めることを人生の目標に掲げ、もっと業績をあげなくては…もっと好かれる人物にならなくては…とがんばってきました。
長らくそんな時代があってすっかり心が擦り切れてしまったから、私は何が本当の幸せなのかを探究しはじめたんです。だから、今さら「あれが間違いだった。こっちが正しかった」と言いたいわけではなくて、ふと気づいたことをお伝えしたくなりました。
もしもあなたが、たまたま空を見上げているときに「あなたはだれか?」という天の声を聴いたとしたら、なんと答えるでしょうか・・・やはり名乗ることからはじめますか?
じつはこれ、私の身に起きたことなんです。そのとき、私は絶句してしまいました。何でもお見通しの天に向かって、社会的な立場や外観や心情を述べるのは陳腐な気がして、「私はいったいだれなんだろう?」と考えてしまいました。
しばらくして胸に突き上げてきた思いは、「人生物語のキャラクターが私じゃない。それは社会の顔≠ノ過ぎない!」でした。そして、「私は肉体と精神と魂≠ゥらできている」と思ったその瞬間、もう一つの根源的な顔≠はっきり感じたのです。
それは・・・大いなるものの一部として、宇宙の愛そのものとして、永遠のイノチを持つ存在として、今ここにある意識体としての顔≠ナす。それを魂と呼んでいます。
「魂こそが本来の私なんだ。現に、眠っているあいだは毎晩、魂の故郷に帰っているじゃないか」と思ったら、なんか笑えてきたんですね。「これからは、魂が人生脚本を書いていることを忘れないで、自分のキャラを楽しもう」と思いました。
私のおススメは、ベッドに入ったら、「今から魂の故郷に帰ってリフレッシュしてきます。よろしくねー!」と天に風変わりな自己紹介(リクエスト)をして眠りに就くことです。そうすると、安眠できて、きっといい夢が見られますよ。