エッセイ

Vol.8

感情は、天のギフト

Vol.8 感情は、天のギフト

 私は今から20年以上前に「感情は魂のメッセージ」という言葉と出会いました。そのときはチンプンカンプンでしたが、歳を重ねるごとに「本当にそうだ!」と実感するようになったのです。魂のメッセージとは、自分の内奥から感情を通して「大事なことに気づいて〜!」というサインが送られてくるということ。

 本来、感情にいい悪いはありませんが、私たちは無意識に「快適な感情はスキだ(いい)けれど、不快な感情はキライ(悪い)」と分けて、不快な感情の真意を受け止めていないのではないでしょうか。あなたはイヤな感情に振り回されてイライラしていませんか?

 そこで提案です。今度イヤな感情がわいたら、「大事なことに気づいて〜!」というサインだという視点で味わってみてください。どの感情も「天のギフト」、つまり天の計らいで現れているのだから、きっと大切なメッセージを受け取れるはず。

 典型的なのは人間関係です。もし、あなたが人から暴言を吐かれたりイヤな態度を取られたら、「どうしてあの人は私に意地悪なの!」と腹が立つでしょう。そんなときこれまでは、「相手の性格だから仕方ない」とか「間が悪かったんだ」と思ってあきらめていたなら、次はこう考えてみて。「私の魂は、この感情から何に気づけといっているんだろう…?」って。

 そう発想した瞬間に相手は関係なくなって、その出来事を自分の問題として受け止められるようになります。かといって「私が悪い」「私のせいだ」と自分を責めるのは論外。魂があなたを裁くことはけしてありません。魂にあるのは愛だけ。もともとあなたの中にある愛をよみかえらせるためにメッセージを伝えてくるのです。

 そうやってイヤな感情をかみしめているうちに、こんな気持ちがわくかもしれません。「幸せな人は意地悪したりしない。あの人はそれだけつらい思いを抱えているんだろう…」とか、「あの人、嫉妬してる?どうでもいい相手にはつっかからないもん。何を焦ってるんだろう…」などなど。そのときあなたは、ムカついている自分より、相手を思いやることのできる自分のほうが好きだナ…と感じるでしょう。

 大事なことは、さまざまな体験をする自分をどうやって愛するかということなのです。愛が深まると、「人を受け入れることを学ぶためにこの体験があった」「悪役を担って大事なことを気づかせてくれたあの人に、ありがとう!」と感謝できるようになりますよ。そうしたら、もう怖いものなしです。

 この発想法は人間関係だけでなく、事故や天災に遭ったときにも有効です。人生は、遭遇する出来事を通してありとあらゆる感情を体験するために用意された場なんですね。そこで起こる出来事はすべて、魂を磨くための天のギフトなのです。

 私たちがあらゆる感情を通して、愛とは何かを学び、どんなときも愛を選択できる自分になっていくこと。それが魂の目的だと思います。それを承知して、今自分にできる精一杯のことをやって愉快に生きていきましょう。

 悲しいときも、つらいときも、うれしいときも、ホッとしたときも、私たちは愛の人として生きていけるんです。だからすばらしいんです。

ゆりりんのブログ『ありのまま、なるがまま』

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Last Updated: 2019/08/07