エッセイ

Vol.11

幸せな時間の使い方

Vol.11 幸せな時間の使い方

 あなたの生活に「やらなければならない」と思うものが、いつのまにか増えていませんか? やりたいことより、やらなければならないことのほうが多くなったとき、私たちは「時間がない」という感覚に陥ります。

 楽しいことをやっていると時間はあっという間に過ぎていきますね。でも今回お伝えしたいのは、それとは違う時間のなさ。忙しくしている最中に「こんなことしていていいんだろうか…」という焦りがわきあがる時間のなさです。

 もし、そんな焦りを感じたら、それは「やらなければならない」にはまり込んでいますよ…時間の使い方が下手になっていますよ…という自分自身からのサイン。ひと言でいうと「自分が本当にやりたいことを優先せよ!」という警告なんです。

 人生とは、自分が生きられる時間ですが、その時間を自分にとって”不本意な使い方”をしていると、焦りや虚しさや不安を覚えるものなんです。不本意とは、幸せじゃない、喜びがない、感謝できない使い方をしているということ。

 そんな狭くて苦しい世界に、どうして私たちは自分を追いやってしまうのでしょうか。「やらなければならない」の前後には何があるのでしょうか。それを「〜しなければ〜になる!」という表現で考えてみましょう。

 たとえば、「がんばって働かなければ、不幸になる」「我慢して奉仕しないと、愛されなくなる」「家事をサボると、妻として失格だと思われる」「もっと努力しないと、立派な人になれなくなる」など山のように出てきます。

 何か思い当たることがありますか? もしあったら、心の中に「自由に、ラクに、やりたいことをしていたら罰せられる…」という観念があるのかもしれません。すると、狭くて苦しい世界から出たいのに出られない…ということが起こりやすくなります。

 そこで、もっと自由にのびのび生きられるように、不要な観念を解き放ちましょう! 子どものころに思い込んだ「やらなければ叱られる」「がんばってやれば愛される」といった刷り込みを、大人になっても無意識に引きずっている人はものすごく大勢います。

 あなたがそのことに気づくだけでも意識は変わりますよ。気づいたなら、ぜひ自分に言い聞かせましょう。「そう思い込んだのも無理はないけど、もう終わらせよう! 焦って生きることはないし、優秀な人にならなくてもいい。私は自分を生きることに最大の価値があるんだ!」と。

 本当は人を愛せているのに「まだ愛が足りない」とがんばり続け、普通にやれば時間はあるのに、「また時間が足りない」とアクセク過ごした日々は、すでに過去のもの。たった今、そこから抜け出して広々とした世界に意識を向けたあなたがいます。

 目の前のことを一生懸命やることが大切なことで、焦ったり人と比較したりする必要はありません。比べたい人が勝手に比べればいいことなんです。その点は、遊ぶことに懸命な幼児の姿を見習いませんか。余計なことを考えて苦しむ大人より、ずっと幸せそうでしょう? あなたはそのころのように生きてもいいのです。もっと幸せな時間の使い方を自分に許してあげましょう。

ゆりりんのブログ『ありのまま、なるがまま』

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Last Updated: 2018/11/11