エッセイ
  (最終更新日:3月8日)

Vol.03

口の中から全身リラックス!

Vol.01 ブログ新年

 先日、歯科医師から「TCH」について聞かれました。「TCH」とは、Tooth Contacting Habi。「原稿を書いているとき、上下の歯は接触していますか?」って。「えっ? うーん、たぶん触れてないと思います」と答えました。

「それならいいんですが、日ごろから歯と歯が接触する時間をなるべく減らすように心がけてください。会話や食事をする時間を含めても、上下の歯が接触しているのは1日20分程度が正常と言われています。ごくわずかでも歯根に圧がかかると、血流障害が起こりやすくなってさまざまなトラブルの原因になりますから」とのこと。

「TCH」は、歯の食いしばりとか歯ぎしりといった強い圧ではなく、上下の歯が軽く触れている、いわば軽―くかみしめている状態を指すのだそうです。それからは口の中を意識するようになり、ちょっとした場面で上下の歯が触れていることに気づきました。

 たとえば、固唾をのんでドラマを観ているときや、早く返事しなきゃとスマホを操作しているときなど、どれも日常の何気ない場面で、少し緊張したり、よしと力んだり、イヤなことを考えているときになりやすいみたいです。

 普通、上下の歯は、何もしていないときは接触していなくて、唇を閉じている状態で1〜3ミリ離れている。そこに「緊張」や「集中」が加わると、ピタッとくっつきやすくなる。特に細かい作業やゲームに熱中しているときは要注意!というお話でした。

 それで、気づいたら歯と歯を離すようにしていたんですが、離した瞬間、口の中がタラっと緩むんですね。上下の歯を離すという、ただそれだけで、口の中のユルユルが全身に伝わっていくような感じでリラックスする……もう目からうろこです。

 上下の歯を離すことでリラックスできると知って、私はうれしくなりました。そして実際にやってみてわかったことは、たとえ緊張するような状態にあっても、あえて歯と歯を離してリラックスすると、持てる力を発揮しやすくなるということ。

 スポーツ選手が「ゾーン」に入ったときは、最高に集中しながらもこの上なくリラックスしていると言いますね。だから快適に、スムーズにコトが運ぶわけです。私たちも、プチゾーンを日常的に味わえたらすばらしいと思いませんか。

 さっそく、口の中を緩めることからはじめましょう。上下の歯が離れているか、自分の状態をチェックしてみて。今はどうですか? その調子で、たえず口の中を意識していると、歯が触れたらすぐ気づけるようになりますよ。

 自分の歯が触れやすいときがわかったら、対策を立てましょう。たとえば、パソコンやテレビに没頭しているときが危ないとしたら、付箋紙に「歯を離してリラックス!」と書いてパソコンやテレビに貼っておくとか、タイマーを使って、鳴ったら歯の状態をチェックするというアイデアもあります。

 もっとも危険なのは、全然自覚がないまま、軽―いかみしめを常態化させてしまうことなのです。「歯を離してリラックス!」これをぜひ新しい習慣にしましょう。

ゆりりんのブログ『ありのまま、なるがまま』

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Last Updated: 2018/03/08