あなたは「あれがあれば幸せになれるのに……」と思うことがありますか? もし、よくあるとしたら、ちょっと待って。それって宇宙に、「あれがない私は幸せになれません」と宣言しているのと同じことだからです。
『引き寄せの法則』を思い出してみましょう。――人間は、無意識も含めて心で強く思っていることを人生に引き寄せる――でしたね。つまり、自分がいつも言ったり思ったりしている事柄、口癖、信じ込みが現実になっていくということ。
「あれがあれば幸せになれるのに」は、「今の私では幸せになれないということを見せて」と宇宙にお願いしているようなものなので、信じている通り、幸せになれない現実を体験し続けることになってしまうのです。
「あれが手に入ったら幸せになれるのが確かなときはどうするの?」と思う人がいるかもしれませんが、簡単です。それがすでに叶ったときの状態を思い浮かべ、「あれが手に入って私は幸せ!」と楽しく胸を躍らせていればいいんですよ。
願いを現実に引き寄せられるかどうかは、それが叶うことを疑わず楽しく想像できるかどうかにかかっています。別の言い方をすると、「そうならなかったらどうしよう」という不安感や、「そんなこと私に起こるはずがない」という不信感を抱えていると、引き寄せるのがむずかしくなります。
もし自分に思い当ったら、心に深く根を下ろしている不安感と不信感を抜き取って、あなたの人生を信じてください。信じられる根拠を探そうとすると迷子になるので、ただ、幸せな人生を送れることを信じましょう。
その上で、「あれがあれば幸せになれるのに」と思っていたモノについて考えてみて。お金・美貌・結婚・成功・地位などいろいろあると思いますが、はたしてそれ自体が幸せなのでしょうか。それが手に入れば、自分が満足できるから幸せなんですよね?
ある人は、「お金があれば不安が消えて幸せになれる」と思いました。本当にそうでしょうか……いくらあれば満足できる? お金が手に入ったら、次は健康が心配? それともお金が減っていくことが心配?……と不安はエンドレスに続くでしょう。
またある人は、「お金がなくても幸せな自分になりたい」と思い、心を豊かにすることに努めました。モノに照準を合わせないで、自分が生かされていることに喜びを見出すようにしていったら、いつしか青空を見て幸せを感じられるようになり、特別なことがなくても幸せでいられるようになりました。
幸せは、何に満足するかという個々の価値観で決まります。幸せを決めるのは、ひとりひとりの心なのです。そう考えると、結婚だってすればいいというモノではないし、地位も得られれば終わりというモノではないことがわかりますね。
幸せをもたらすのは、あなたの外側にあるモノではなく、内側にある心だということを知ってください。そのことに真に気づくと、「自分はもともと幸せだった」という結論に行きつきます。お金・結婚・仕事などは、人生を楽しむ手段に過ぎないことがわかって、モノに縛られない心豊かな人生を送れるようになるでしょう。