エッセイ
  (更新日:毎月7日)

Vol.06
限界を決めるもの

Vol.06 限界を決めるもの

 私たちはさまざまな物事から影響を受けて、知らないうちに自分の心にブレーキをかけるもの≠たくさん身につけてしまったようです。世間の常識、友人たちの発言、ネット情報などを真に受けて、「不要な先入観」や「間違った概念」を取り込んでしまったんですね。

その結果、もっと楽しめる世界や自由に進める道が目の前にあっても、それを選ぼうとせず、多様な可能性を自分自身が封じ込んでいることにまったく気づきません。人生に漠然とした不満やもの足りなさを覚えるのは、そのせいなんですよ。

 ほとんどの人が、不要な先入観や間違った概念を大なり小なり身につけているものです。次にいくつか例をあげますが、あなたが無意識に身につけたものを見つけ出して、心のブレーキを一日も早く取り除きましょう。

「女性は結婚して子どもを産むものである」「好きなことだけして食べてはいけない」「仕事はお金を溜めてからやめるべき」「いつも年齢を考慮して行動すべき」「標準体重までやせるほうがいい」「世間体の悪いことはするもんじゃない」「自分が我慢すればそれですむ」等々、限りなくあります。

「こんなことを考えずにすんだらラクなのに……」と思うことはすべて、自由を奪う不要な先入観です。また、ワクワク・ドキドキするような冒険心を抑えつけてまで「無難に、無難に……」と考えるのは、間違った概念です。

 そのような先入観や概念を取り除くのは思いのほか簡単。「そうか、これまで人の考えで自分がやりたいことを封じ込んで、それを自分の意志と勘違いしていたんだ!」とあなたが気づけばいいのです。それさえ腑に落ちれば、いつのまにか頭の中で作っていた限界の壁≠打ち破ることができるでしょう。

 親や友人たちはあなたに意見を言うことはできても、あなたの人生を肩代わりすることはできません。「自分の生き方に責任を負うのは自分しかいない」ということをしっかり肝に銘じてください。その覚悟ができたら、どんな生き方だってできるから。

 結婚して子どもを産むのも、好きな仕事をするのも、何歳で冒険するのも、やせないことも、自分に我慢を強いないことも、全部あなたの自由! あなたは自由に生きて、自分の限界に挑むことのおもしろさ、秘め持った力を開花させる楽しさ、人間ってすごいと感動できる幸せを、体験するために生まれてきたのです。

「○○すべき」という足かせになるような考え方はもういりません。これからは「○○する喜び」があるかどうかを行動の基盤にしましょう。どうしようか迷ったときは、「それをする喜びがあるだろうか?」と自分の胸に尋ねるようにしてください。うまくいくかどうかよりも大切なことは、自分がしたいことを喜んですることですよ。

 最後にユダヤの格言を――『してしまったことを悔やむより、したかったのにしなかったことのほうが、悔やみが大きい』。自分を心から愛したいと願うなら、限界を決めず、したいことをする自由を自分にあげましょう。

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Last Updated: 2017/06/07