エッセイ
  (更新日:毎月7日)

Vol.05
自由になろう!

Vol.05 自由になろう!

あなたの心を縛って生き辛くしているものは、親でも他人でも世間でもありません。ほかならぬ自分自身です。ということは、「自分しだいでいつでも心を解放できる」ということ。心を解放するというワザを、「ものすごくむずかしいこと」と決めつけないで、気楽にチャレンジしてみましょう。

 心を縛っているものの正体は、自分の“観念”です。幼少期に親からすり込まれたもの、思春期に親や世間に反発して抱え込んだもの、社会に出て心が傷ついたことで染みついたものなど、私たちはびっくりするほど多くの“不要な観念”を知らないうちに抱えています。この不要な観念が心の自由を阻んでいるのです。

 まずは、不要な観念(=幸せの足を引っ張る観念)に縛られていたんだと気づくことが大事です。それを見つけたら、自主的に塗り替えて心を解放しましょう。例として、相対する観念を3つ挙げます。自分に当てはまるものがありますか?

 A:@「何でもうまくやらなくてはいけない」、A「うまくやれても、やれなくても大丈夫」
 B:@「私は人より劣っている」、A「私は私を貫けばいい」
 C:@「私は人から嫌われないようにすべき」、A「人に私を嫌う自由をあげよう」

 もし、それぞれの例で幸せの足を引っ張る@の観念を持っていても、それはあなたが喜んで身につけたものではないはずです。喜びを伴わない観念は捨ててかまいません。下記の要領で、不要な観念に縛られてしまったわけを理解すると、塗り替える作業がスムーズにいきます。

 Aの「何でもうまくやらなくてはいけない」と思ってしまったのは、うまくやれないと自分の価値がなくなる(=自分を認めてもらえなくなる)という強迫観念を抱いたため。そうではなく、自分が精一杯やることに価値を見出しましょう。

 Bの「私は人より劣っている」は、自分が優秀なだれかほかの人になろうとしていることに気づくことがポイント。私たちはみんな違っていて当たり前、優劣も違いのひとつなのです。人に勝ることより、自分のよさを伸ばすことに全力を注ぎましょう。

 Cの「私は人から嫌われないようにすべき」は、みんなに愛されたいという気持ちから生まれています。けれど、だれからも好かれるなんて不可能なこと。中にはあなたを妬む人や機嫌の悪い人だっているから、「私を嫌うかどうかは相手の自由。別に嫌われたっていい」と割り切りましょう。

 人生の様々な局面で生き辛いと感じている人は、自分が「こんなふうに考えられたらいいな」と思う観念を選び直せばいいのです。「そんなこと、むずかしくてできない」とあきらめたときは、不自由なまま“自分を大切にすること”を放棄したとき。そんな甲斐のない我慢を自分にさせないでくださいね。

 そういう我慢はいつか爆発して、「違う、それじゃない!」と不要な観念を捨てざるを得ないときがやってきます。なぜなら、私たちは自分を大切にして幸せに生きるために生まれてきたからです。そのことに早く気づいて心を解き放ちましょう。

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Last Updated: 2017/05/07