エッセイ
  (更新日:毎月7日)

Vol.04
つながって生きよう

Vol.04 つながって生きよう

 あなたが何かと「つながっている」と感じられるのはどんなときですか? その対象が人でも、モノでも、場でも、「自分が受け入れられている」と感じると、私たちはつながった感覚を持って、自分が拡大したような喜びと安心感を得られるようです。

 逆に、自分のことを否定されたり、存在を無視されたりすると、つながることを拒絶されたような気がして、悲哀や孤独を感じます。そこに生まれるのが分離感です。分離感が強くなればなるほど、人間はエゴイスティックになるんですね。

 その点から考えても、私たちが何かと「つながっている」と感じて生きられることは、とても大切なことかもしれません。一体感が高まれば、「つながっているもの、それも自分」というふうに意識が拡大していき、自分とつながっているもののために何かしたいという愛が芽生えるからです。

 あなたはさまざまな縁によって愛に目覚めていきますが、対象が家族であれ、恋人であれ、友人であれ、人間だけをつながる対象と見ている限り"絶対"はありません。もしも関係に亀裂が入ってしまったら、あなたの愛は行き場を失ってしまうでしょう。 「つながっているもの、それも自分」という意識を、宇宙に存在する"大いなるすべて"に向けてみませんか。呼称は、大いなるすべてでも、神でも、大自然でも、その一部である魂、大我、真我でもかまいません。

 呼び方はどうでもいいのです。あなたが、自分は単なる肉体ではなく、また感情でも思考でもなく、大いなる宇宙に存在するエネルギー(純粋な意識)かもしれない……ということに、ほんのちょっと意識を向けてくれたらいいのです。

 こんなふうに考えてみて――宇宙には"大いなるすべて"という絶対無限のエネルギーがあり、その分身として生きとし生けるものすべてが存在している。地球で生きるための肉体をまといヒトとして誕生した私たちは、今それぞれの人生を体験中。本当は、私たちはバラバラではなく、宇宙の愛でつながったひとつの生命体なのだ……と。

 自分の中から愛があふれたときに喜びを感じるのは、その瞬間、宇宙の愛とつながるからなんですね。それは、本来の自分に戻ることができた喜びと言ってもいいでしょう。あなたの中に愛があるのではなく、宇宙の愛の中にあなたはいます。

 でもヒトにはエゴがあります。肉体とエゴはセットで(肉体の死=エゴの消滅)、エゴはその肉体を少しでも快適に保とうとして、目先のことに細かくこだわり、恐怖心をあおります。それで私たちはしばしば不安にかられて、愛(=本来の自分)を見失うという体験をするんですね。

 けれど、体験それ自体にいい悪いはありません。つらいと感じる体験は、「どうして?」「どうすればいい?」と苦悶して、最後にエゴを超えて進化するための教材だから。私たちはエゴを手放したときに進化を遂げ、「宇宙の愛とつながっているもの、それが自分だ」と実感して愛の人となるのです。

 そのためにあなたも、私も、みんな等しく宇宙の愛によって生かされているのです。

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Last Updated: 2017/04/07