エッセイ
  (更新日:毎月7日)

Vol.01
「脱苦再生」

Vol.01 「脱苦再生」

 みなさん、年の初めに思い思いの目標を立てたとことでしょう。あなたはどんな目標を立てましたか? 私は「昨年末に誓ったことを貫く」という目標を掲げました。それは「もう苦しまない」ということ。今日はそのお話をします。

 私はもともと完璧主義のがんばりやだったので、長いあいだずっと苦しみと背中合わせで生きてきました。今はさすがに以前ほど苦しまなくなったと思っていたのですが、とんでもない。知らないうちに、ものすごい重荷を背負い込んでいたのです。

 それは「苦しみに耐えなくては成長できない」という概念。そのことに気づかせてくれた友は「苦しむことはいいことだという思い込みを捨てるべき。苦≠ヘ美徳じゃない!」とズバリ言い切りました。まさに目からウロコ!

 頭が「ラクしていい思いはできない」という概念に毒されていたんですね。それで無意識に次から次へと自分で苦≠作り出し、それに立ち向かうことを必要悪≠ニして選んでいたために、本を一冊書きあげるにも生みの苦しみを味わっていたのです。

 成長は苦行だと思い込んでいた自分に気づいたときは、正直いって愕然となりました。でも、気づけたことが心の底からうれしかった……。私はそんな自分を許し、「もう苦しまなくていい。微笑みながら成長できるから心配いらない」と心の奥深くに呼びかけました。

 もし、「こんな自分じゃダメだ」と感じたら「これからが楽しみな自分」と思おう。反省したらすぐ「これでよし」って微笑もう。不安がわいたら「今、生かされていることがめちゃくちゃありがたい!」という気持ちに帰ろう。そんなことを決意して、成長に必要なものは「喜びと感謝だけ!」と肝に銘じたのです。

 それからは念入りに心を見張り、小さな苦しみを見つけるたびに、見つけたことを喜んでありがたいと思うようにしました。するとおどろいたことに、苦≠ノ気づいた瞬間にあえいでいた自分がフッと消えることがわかったんですね。私は思わず「これで苦行は卒業!」と叫んでしまいました。これが昨年末、私の身に起きた出来事です。

 もしかしたら、みなさんの中にも、根がまじめで「苦しまなくては成長できない」と思っている人がいるかもしれません。だとしたら、そんな心の重荷をここで下ろしませんか。もう、あなたはどんなことにも苦しまなくていいんですよ。

 自分が本来持っている愛をよみがえらせることが、人として成長することです。最初に「ラクしてはいけない」と考えていた自分を許しましょう。そして、そのことに目覚め、過去の思い込みを許せるまでに成長した今の自分を認めましょう。

 あなたの身に、たとえ困ったことが起きても、嫌な感情がわき立っても、苦しみを選ぶ必要はまったくありません。「もう起きてしまったことには抵抗しない」という選択をして対処するのです。それができるようになってよかった……と思えば笑顔になれるから。

 そうやって微笑みを絶やさないことが、愛を絶やさないことなのです。今年は何があっても、感謝の微笑みを浮かべた最高の表情で、人生の荒波を乗り越えていきましょう!

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Last Updated: 2015/01/07