エッセイ
  (更新日:毎月7日)

Vol.11
身近な財産の価値を知ろう

Vol.11 身近な財産の価値を知ろう><br>
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 美容院で雑誌をめくっていて興味深い記事を見つけました。そこには一代で富を築いた『世界の大富豪100人へのアンケート』と題して、彼らが今ほしいと望んでいるもの"ベスト3"が載っていました。

 第1位、『時間』……もっと時間がほしい。
 第2位、『健康』……より健康な体がほしい。
 第3位、『家庭の幸福』……家族との幸せがほしい。

 私はこれを見て勝手に想像したんですね。成功して大富豪になった人たちは、仕事の大きな決断に追われて、心休まる自分の時間なんて持てないんだろうな。また、お金はできても高齢になり、病気や老いに心を痛めているんだろうな。さらには、あまたの人付き合いに翻弄されて、家庭を顧みる余裕もなく生きてきてしまったんだろうな……と。

 大富豪と聞くと、私たちは「うらやましい」と思ってしまいますが、幸せを感じる心の構造は、大富豪も庶民も同じです。もしかすると、お金が十二分にある人ほど、かえってお金では買えないものの価値(=幸せ)が身に沁みるのかもしれません。

 この記事は、「お金があればもっと幸せになれるのに……という思い込みを完全に手放しなさい」、つまり「今手元にある、お金では買えないものをもっと大事にしなさい」というメッセージかもしれないと思いました。

 たとえば、1位の『時間』を"無償の財産"と考えてみたんです。時間は万人に平等に与えられています。その財産を自由に使うことが贅沢だとすれば、「私はその贅沢を満喫しているか?」と自問したんですね。そして、「まだまだ……」と反省しました。

 もしもあなたが「会社に拘束されていて自由な時間なんてほとんどない」と思ったなら、自らの意志でその会社に行っていることを再認識してください。時間という財産を、どこで、どう、どんな気持ちで使うかを決めているのは、ほかのだれでもない、あなた自身。その使い方を変えられるのは自分だけなんですよ。

 次は2位の『健康』について。今あなたが健康で、元気を持て余しているとしたら随分もったいない気がしませんか? 健康という貴重な財産を有効に使いましょう。簡単です。「もしかしたら、健康という財産はある日突然なくなってしまうかもしれない」と考え、やり残したら後悔するだろうなと思うことを、すぐに喜々としてはじめればいいのです。

 最後は3位の『家庭の幸福』について。「失ってからわかる家族のありがたみ」と言われますが、家族だからと甘えて身勝手な行動を取る人は、「家族だから軽んじても許される」という間違った価値観を持っていることがよくあります。

 身内を幸せにするものは、お金よりも愛です。子どもの場合は一目瞭然ですよね。家族の幸せを気遣うことは、自らの幸せにつながるのです。家庭の幸福という財産を粗末にすれば、社会的にどんなに成功しても、真の幸せは味わえないと思います。家族同士が笑顔で支え合うことのできる関係を築きましょう。

 これらの財産を大切にして生きていったら、お金があってもなくても、私たちは感謝のうちに満ち足りて人生を送ることができます。時間、健康、家庭の幸福……その価値を今一度見直しませんか。

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Last Updated: 2013/11/07