エッセイ
  (更新日:毎月7日)

Vol.07
前向きに生きるために

Vol.07 前向きに生きるために

 前向きに生きるために必要なことは、被害者意識に陥ったままでいないことです。具体的には、「私は○○させられた」という気持ちを一日も早く切り替えることだと思います。とっさにそう感じるのは止められなくても、そう思い続けることは自分の意志でやめられるからです。

 最近、「私は○○させられた」という気持ちに陥ったことがありましたか? たとえば、私は「イヤイヤ付き合わされた」「いらないものを買わされた」「残業させられた」等々、思い出したことを、私は「イヤイヤ付き合った」「いらないものを買った」「残業した」に書き換えましょう。

 あるいは、「傷つけられた」「苦しめられた」「損をさせられた」といった過去の記憶があるならば、それを「傷ついた」「苦しんだ」「損をした」に書き換えましょう。すると、心に何か起こると思いますか? 

 被害者意識の中で不快感に浸っていた状態から、抜け出そう! その体験を踏み台にして前に進もう! という気概が芽生えてくるのです。

「そんなぁ」と信じられない? いいえ、言葉は心の映しなのです。「私は○○させられた」と言って被害者に納まっているときは、暗い気分で前向きになれないことを加害者のせいにして、もしかしたら自分はなまけているのかもしれませんよ。

 人によっては、心が重たい状態に慣れてしまうと、口では心を軽くしたいと言いながらも、努力してまで意識を変えようという気持ちがなえてしまうことがあります。でもそのままにしておけば、うらみや後悔といったマイナスの感情が加わってもっとつらくなるでしょう。

 ところがそういう人は、それも「私は傷つけられたのだから仕方がない」とあきらめてしまうんです。あげく、「どうせ私は……」といじけるようになったり、あるいは投げやりなって、人生はままならないとなげく人たちがかなりいます。これはなんとしても避けたいことです。

 人生を明るく、楽しく、軽やかに生き、自分の意志で物事を決めて行動したいのなら、そういった後ろ向きのサイクルから脱することはとても重要です。「私は○○させられた」という気持ちを「私は○○した」に切り替えて、自分の人生の主導権を取り戻しましょう。

 ようは、ほかの人に自分の人生の主導権を渡さないことが、前向きに生きる秘訣なのです。一瞬でも被害者意識で過ごすことは、人生になんのメリットももたらしません。天災でも人災でも、体験した内容は変えられなくても、それを体験した意味は自分で決めることができるのです。そのことを忘れないでくださいね。

 そうすれば、たとえ不本意な目に遭ったとしても、その体験に意味を見出して、きっと"人生の糧"にできると思います。常に、自分主導で前向きに生きることで運気を上げましょう。

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Last Updated: 2013/07/07