エッセイ
  (更新日:毎月7日)

Vol.02
ピンチに強くなる

Vol.02 ピンチに強くなる

 今まで経験したことがないような"困ったこと"が起こると、どうしてもあわててしまいますよね。だって経験したことがないのだから、心の準備もできていなければ、対応策も考えていないからです。でもそういう困ったことは、ひとりひとりの人生にも、世の中にもしょっちゅう起こります。

 こうした"予想外の出来事"をいやがる理由は何でしょうか……? そして、慣れ親しんだものに「変わらないで」と願う理由は……? それを突き止めれば、きっと今よりもピンチに強くなれると思います。

 予想外の出来事がもたらすものは"未知の変化"です。変化をいやがるのは、新たな不安にさらされたくないと思うから。すでに慣れ親しんでいるものは、多少の不満はあってもラクなんですね。"慣れ"は退屈でもそれなりに快適なのです。

 たとえば、勝手のわかっている我が家は、何かと不満はあってもホッとしませんか?  同様に、長い付き合いの恋人や伴侶と一緒にいると、刺激は少なくたって安心でしょう? 美容院で同じスタイリストを指名するのも、レストランで食べ慣れた料理を頼むのも、安全なほうがいいという心理が働くためです。

 それは悪いことではありませんが、無意識にそうしていることがわかったら、あえてそれに流されない自分を体験することができます。思い切って新しいことにチャンレンジしたり、目先を変えて人生に新風を吹かせることができるのです。

 すべての物事は、早かれ遅かれ変化します。だったら、最初から変化をポジティブにとらえ、変わることをよしと考えませんか。すると肝が据わって、予想外の出来事に遭ってもあわてふためかなくなりますよ。

 ピンチに強い自分になるということは、変化に適応できる自分になるということ。そうやってピンチをチャンスに変えられる人は、ずばり、いつでも過去の自分を捨てられる人なのです。

 一方、ピンチに弱い人というのは、変化が成長をうながして真の幸せに導くという発想ができず、それまであったものに執着して未練に心をとられてしまう人。つまり、過去の延長上にしか生きられない人なのです。

 万物が変化するという中には、あなた自身も含まれます。年齢とともに身体が変化するように、心も変化(進化)したがっているのです。その大原則に抵抗すれば、苦しくなるのは当然。苦悩は変化がもたらすのではなく、変化を拒む意識がもたらします。

 心をもっと自由にしましょう。「予想外の出来事と体験を受け入れて、私は進化する!」と宣言しませんか。そのとき、あなたの心にピンチをチャンスに変える力が生まれます。何が本当の幸せかは、先になってみなければわからないもの。困ったことが起きたら、過去の自分と執着を捨てて、新たなチャンスをつかみましょう。

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Last Updated: 2012/02/07