エッセイ
  (更新日:毎月7日)

Vol.01
「しあわせ元年」

Vol.01 「しあわせ元年」

 2011年はどんな年になるのでしょうか。私はこんな気がします。「自分の幸せしか考えられない人」がどんどん生き辛くなり、「人の幸せのために何かする人」は満足して生きられるようになる。生き方による不幸感と幸福感の違いが明確になると思います。

「自分の幸せしか考えられない人」は、「自分だけよければ、今さえよければ、お金さえあれば」という発想を捨てられません。そのために先の見えない不安と苛立ちを募らせて、似た者同士で足の引っ張り合いをするようになるでしょう。

 一方「人の幸せのために何かする人」は、「みんなの幸せが自分の幸せ、未来に何を残せるか、お金に換えがたい喜びを」という発想で動きます。持っているものを差し出して感謝と喜びを受け取ることに"生きがい"を感じる人たちが増えていくと思うのです。

 昨年までは、両者のハザマで揺れ動いていた人もけっこういたようです。「与え合うことが大事なのはわかる。でも自分が損するのは困る」という気持ちから、本音と建前を使い分けていた人たち。それだとだれと関わっても警戒心や猜疑心が頭をもたげるので、自分の心が信頼感や安心感で満たされることがなくなってしまうんですね。

 もしあなたが「だって人に与える余裕なんてない」と思っているとしたら、それは心が貧しくなっている証拠です。わびしい心を豊かにするものは、まわりの人に進んで手を差し伸べるやさしさしかありません。あなたのやさしさをひとつ、行動に移しましょう。

 自分が放ったものが作用反作用で返ってくる――因果応報はこの世の真理。そのことを身をもって知った人が新たな選択をします。それが「やってあげる」「やってやる」という上から目線ではない、「私にできることをさせていただく」という生き方です。

 ひとりが「させていただく」という意識に目覚めて、「働かせていただきます」「もっと愛させてください」という感覚で動き出すと、それだけでも、その人が動く先々にはやさしい空気が漂います。それが互恵の関係を築くはじめの一歩になるのです。

『奪い合えば足りない。与え合えばあまる』と言いますよね。まだ足りないと奪い合う世界から一日も早く離れましょう。そのためには、足の引っ張り合いをする人たちと縁を切ることが大切です。もたれ合いでしかない関係、打算でつながっている関係を断ち切る勇気を持ってください。それは目先の利を捨てればできるはずだから。

 次に、身近にいる人たちを喜ばせましょう。「手助けさせていただきます」という気持ちで尽くして、相手が喜んでくれた顔をしっかり胸に刻みます。そのときのあなたの笑顔も最高に輝いていると思いますよ。目の前にいる人はあなたの心を映す鏡なのです。

 純粋に与える気持ち…それこそが愛です。あなたが「させていただく」という純粋な気持ちで人々に尽くせば、そのとき心は愛でいっぱいになります。自分の心が愛に満ちあふれることが幸せなのです。今年を、あなたが愛に目覚め、愛から動く仲間たちと手を携えて生きていく『しあわせ元年』にしてください。

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Last Updated: 2011/01/05