エッセイ
  (更新日:毎月7日)

Vol.06
「悩み事からの脱出法」

Vol.06 「悩み事からの脱出法」

 あなたはカレンダーをめくって「もう6月、今年も半分が終わっちゃうのね」と思いましたか? 年頭に立てた誓いの効力も薄れ、いっこうに代わり映えのしない自分にそろそろ焦り出すころかもしれません。いえいえ、勝負はこれからですよ。

 年の前半は資料集めのようなものです。それに基づいて計画を練り直し、後半に備えましょう。まずは年内に「ぜひ何とかしたい」と思う悩み事をひとつ思い浮かべます。年頭に誓ったことでも、新たな内容でもかまいません。

 例題として紹介するのは、Aさん「ずっと片想いなのでぜひ告白したい」と、Bさん「仕事がパッとしないので成功させて認められたい」というそれぞれの目標です。あなたも、悩み事を解決するための目標を立ててみてください。

 ここからが年頭の誓いとは違うところで、立てた目標が、年の後半にどうなるか細かく想像して【最悪のシナリオ】と【最良のシナリオ】を書くんです。きちんとした文章にする必要はありませんが、簡単にメモしていきましょう。シナリオには『あらすじ』、その『原因』、そのときの『気分』を書き添えます。

 Aさんの場合―【最悪のシナリオ】は、思い切って告白したけどふられる。その原因は、すでに彼女がいた。私に興味がない。そのときの気分は、絶望。自信喪失…。【最良のシナリオ】は、告白したらうまくいって交際がはじまる。原因は、彼は告白できなかっただけで両想いだった。気分は、勇気を出してよかった。最高に幸せ…。

 Bさんの場合―【最悪のシナリオ】は、仕事が空回りする。他の人に先を越される。原因は、焦り。準備不足。協力者不足。気分は、落ち込む。逃げ出したい。会社やめたい…。【最良のシナリオ】は、仕事が起動に乗る。評価される。昇進。原因は、努力が実る。勘が冴える。ツキがある。気分は、生きがいを感じる。もりもりやる気がわく。充実感…。

 実際に、ふたりの未来は"最悪のシナリオと最良のシナリオのあいだ"にあります。あなたの場合も同じです。そこで、自分が書いた最悪のシナリオと最良のシナリオを真剣に見比べるんです。すると、見えてくるはず。

「最良を引き寄せるためにはどんな行動が必要で、自分はどんな気持ちで臨むべきか」ということが――。そこに"見えた"ことが、これまでしてこなかったことで、今からするべきことなのです。

 たぶんあなたは、無意識のうちに最悪のシナリオを恐れて縮こまっていたのでしょう。そのままあきらめてしまえば、今のままか、まるで望まない未来を引き寄せる恐れがあります。人生は、その人の真意(信念や恐れ)を具現しながら展開していくから。

 あなたは自分の幸せを人任せにしたいとは思ってないでしょう? だったら自分の手で人生を動かしましょう。心の持ちようを変えて、年の前半にできなかったことを着実に実行して、ぜひほしい未来を手に入れてください。

 今、あなたに必要なものは"人生の設計図"です。それはファンタジーでも、地獄絵でもない、最良のシナリオのことですよ。それを明確に描いて「こっちを具現する!」という強い信念のもと、アクションを起こしましょう!

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Last Updated: 2010/06/07