エッセイ
  (更新日:毎月7日)

Vol.01
「あなたは何者?」

Vol.01 「あなたは何者?」

 今年は、本気で『自分を信じる』ことをしてみませんか。

 そう言うと多くの人が、「自分を信じたいのはやまやまだけど、何度も失望させられているから……」と肩を落とします。おそらく、何かを決意しては挫折する体験をくり返して、自己不信に陥っているのでしょう。

 何も成し遂げられない自分の意志の弱さをなげいたり、無能さを不甲斐なく感じることは、生きていればだれもが味わうこと。さもなければ、人間はごう慢になって、その結果、苦汁をなめてみじめな思いをするのがオチだから。

 なぜそうなるのかと言えば、それは"大事なこと"に目覚めるためなのです。では、あなたが感じている「自分の情けない部分」をあげてみましょう。たとえば、すぐカッとなる、素直じゃない、イヤなことから逃げる、文句が多い、ひがみやすい、根気がないなど、たくさん出てくるかもしれません。

 それにまつわる体験を思い出すたびに、することは決まっています。"自分を責める"ことですよね。けれども、さんざん自分を責めて、それでうまくいったことがありますか? 自分に愛着を感じましたか? 残念ながらNOだと思います。

 私たちが目覚めるべき"大事なこと"とは、不甲斐ない自分を責めず、『そういう部分もあると認める』ことなのです。そういう部分は、いくら責めても消えませんが、認めれば影を潜めます。それが影を潜めれば、そうでない部分が立ち上がります。このことをよく理解してください。

 つまり、あなたの一部は、否定されて切り捨てられそうになるとあばれるけれど、存在を認めてもらえば言うことを聞く。その部分が静かなら、わずらわしいこともありません。その部分とは、エゴです。エゴがじっとしてそうでない部分が表に出てくれば、自分を信じることができるようになります。

 あなたは、アレコレ思う心と肉体が自分自身だと思っていませんか? それはあなたの一部に過ぎませんよ。あなたは「心」と「体」と「魂」から成り立っています。立ち上げる(意識する)べきはこの魂の部分。魂の声に耳を傾け、綿密にリンクして生きることが一番重要なのです。

 エゴに支配された心は信用できなくても、エゴを超越している魂なら、あなたの信頼に十分応えてくれます。私たちの問題は、いつもそうした自覚がないことに尽きるのです。そのことに気づいた人は、魂の声を聴く時間を一日の中で大切にして、それを心の拠り所にするでしょう。

 ひとりの落ち着いた時間を設け、あなたも魂の声を聴いてみませんか。自分の道について問いかけ、何も考えずに答えが浮かぶのを静かに待ちます。出てきた言葉が"魂の声"か"エゴのささやき"か、それをしっかり聞き分けてください。

 魂の声は愛そのものだから、どんなにきびしくても温かで、あなたのこともだれのことも傷つけません。きっと、ストンと腑に落ちるはずですよ。その声にしたがって進むことが『自分を信じる』ということなのです。

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Last Updated: 2010/01/07