(更新日:毎月7日)

Vol.03
「凛として開き直ろう」

Vol.03 凛として開き直ろう

 今あなたが、人間関係のもめごとのさなかで「どうしよう、どうしよう」とうろたえていたら、心の中を「どうにかしよう、どうにかする!」に変えましょう。腰が引けた状態でいいアイデアを思いつくのはむずかしいと思うから。

 人生の困難にあったら、「これは自分の『いらないもの』を捨てるチャンス!」と考えて。あなたがするべきことは、ただひとつ。凛として"開き直る"ことです。 "開き直る"とは、心を「開き」身を「直す」こと。「開く」には「観念して現実を受け入れる」、「直る」には「まじめに取り組み直す」という意味があるんですね。"開き直る"ことは、不利になると態度を豹変させて"居直る"こととはまったく違いますよ。(念のため)

 人間関係でキツイ立場に立たされても、そこで完全に開き直ることができれば、エゴの殻が破れて、心機一転やり直すことができます。この『エゴの殻』が、あなたが捨てるべき『いらないもの』なのです。

 最初に、心を「開き」ましょう。「観念して現実を受け入れる」ということは、今の状態を人のせいにしないということです。今の状態を招いた原因は、自分のどういった不注意と、人に対するどんな無理解だったのか、それをよく考えてみましょう。

 あなたは先入観でものごとを決めつけて、それを人に押し付けなかったでしょうか? あるいは、自分は正しいという傲慢な態度で人に接しなかったでしょうか? 

 少しでも思い当たったら、素直に反省するようにしてください。『自分が撒いた種は自分で摘み取る』という覚悟のある人は、かならず活路を見出せます。そういう気持ちで反省すれば、目の前の困難をチャンスに変えることができるんですよ。

 次に、身を「直し」ましょう。「まじめに取り組み直す」ということは、人を責めず、さらに自分のことも責めず、自分が今すぐできることを実行するということです。

 相手がどんなに悪態をついても、その背景には「そうなる原因」があるはずなんですね。人によっては、トラウマゆえにそうしてしまうことだってあります。そんな相手の事情を「まずわかってあげよう」という気持ちがあれば、一方的に相手を批判しないと思います。 「気に入らない、気が知れない」という気持ちで相手を批判する前に、どんな理由でそうするのか、思いやりを持って尋ねてみましょう。「もしも、自分が相手と同じ立場だったら同じことをするかも…」と想像してみるんです。あなたの思いやりが伝われば、きっと相手も「あなたのこともわかってあげよう」という気持ちになると思います。

 自分がほしいもの(理解・思いやり)は先に相手に与えること――これが円満なコミュニケーションを生むヒケツなんです。いやな気分になっても意地を張らないで、あなたから人に譲る気持ちをいつも大事にしてくださいね。

 自分の都合や見栄や先入観を置いて、もう一度相手と向きあってみませんか? きっと、今の状態を打開できるベスト・アイデアが生まれることでしょう。

| ホーム | | エッセイ | ボイス・レター | ねっとカウンセリング | みんなの広場 |
| Booksコーナー | 講演依頼 | お知らせコーナー | プロフィール |

Last Updated: 2008/03/07