(更新日:毎月7日)

Vol.02
「終わりよければすべてよし」

Vol.02 終わりよければすべてよし

 みなさんは「セレンディピティ」という言葉を聞いたことがありますか?「当てにしていないものを偶然にうまく見つける能力」のことなのですが、ひと言でいうと「偶然幸福発見能力」ということになるでしょうか。

 たとえば、お料理をしているときに調味料を間違えたけど、偶然できあがった品がメチャウマだったとか、探しものをしているさいちゅうに椅子から転げ落ちて、たまたま探していたものとは別のいいものを発見した、というような経験はありませんか? 

 これは「セレンディピティ」が働いた結果です。私たちは、ただの偶然を新たないい発見にまで引き上げることで、別の価値あるものを手に入れることができるのです。しかし、もし失敗したと思った段階ですべてを放棄すれば、そのあとの幸福は手に入りません。

 ノーベル賞に選ばれた科学者や物理学者たち、事業を大成功させたビジネスマンたちは、みんなこの才能の持ち主といえるでしょう。ノーベル化学賞を受賞して話題になった田中耕一さんは、「失敗した試料がもったいないと思って実験を続けていたら、それが大発見につながった」と話しています。

 でも、セレンディピティは特別な能力ではありません。あなたはこれまで、そうと気づかないでこの"偶然を幸運に変える才能"を使っていたと思います。でもこれからは、意図してこの才能をフル活用すれば、人生をもっとうまく展開させられるでしょう。

 それには最初に、あなたが本腰を入れたいと思う分野で行動を起こす必要があります。どんな作業でも、とにかくひとつのことを熱心にやってみましょう。その過程で何かマズイことが起こったら、そのときがセレンディピティの出番。

 セレンディピティは、失敗のあとからやってくる"幸運のひらめき" なのです。これがあなたを奥深い世界へといざなってくれます。「わっ、失敗した!」と思ったことが、価値あることに変わっていったら、あなたの人生は楽しくなると思いませんか?

 私は身近な人から「よくドジを踏む」といわれますが、もうおっかなびっくりしないことにしたんです。それより、「ドジったら、それを"結果オーライ"に変えてしまおう」と思うようになりました。

 自分のセレンディピティを信頼すると、幸運のひらめきは向こうからやってくるんですよ。あなたも、あなたのセレンディピティを信頼して、これからあげる3つのことを心がけてみてください。

@ 失敗してもあきらめない――状況に合わせて努力を続けましょう。
A どんな小さな変化も見逃さない――偶然の幸運が生まれることを信じましょう。
B 想定外の出来事をおもしろがる――予定しなかった価値あることがきっとあるから。

 いつもこの気持ちを忘れないでいたら、どんな結果も愉快な結果に切り替えられるようになっていくと思います。失敗ばっかり……となげかないで。あなたの人生に奇跡の大逆転を起こしましょう!

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Last Updated: 2008/02/07