もしあなたが、「こんなにがんばってるのに、ちっとも認めてくれない」「もっと評価されていいはずなのに、まだ足りない」そんな不満で心がはちきれそうだったら…
それは、あなた自身が『いっぱいいっぱい』だからかもしれません。心がいっぱいいっぱいだと、それ以上「与える余裕」も「受け入れる余裕」もなくなってしまいます。
そんなときに「もっとがんばれ」とか「まだまだ」っていわれたりすると、怒りが爆発するんですね。
落ち着いて考えれば、相手に悪気がないこともわかるのに、その場ではとてもそうは思えなくて、食ってかかったり、気持ちが高ぶって急に泣けてきたりするかもしれません。
そんな事態に追いこまれる前に、あなたが『いっぱいいっぱい』になるわけを考えてみましょう。
自分を『いっぱいいっぱい』に追い込む人は、「〜をしなくちゃいけない」「〜であらねばならない」と思いこむ生真面さと、「いまさら変えられない」と思いこむ融通のきかなさがあります。
普段はかなりいいペースで物事をこなすけれど、それがいったん思うように運ばなくなると、自分をとことん追いつめてしまいます。
なぜなら、目標を下げることができないから。それが「自分の評価」をさげる。もっといえば「自分の価値」をさげるに違いないと恐れているせいです。
背後から、「人から高く評価されたい」「人の評判がなにより気になる」という自分が、たえずはっぱをかけてきて、知らないうちに「評価されるための人生」を生きているわけです。
だから、どんなに『いっぱいいっぱい』でも耐え忍ぼうとします。心の中では、自分の評価を下げない何事″かが生じて事態が変わり、この状況から解放されたいを願いつつ…。
もう、自分を苦しめるのはやめましょう。『いっぱいいっぱい』の結果が、好ましい結果になるはずがないと思いませんか?そのまま続けていたら、心も体もボロボロになってしまいます。
自分が『快適に』生きるペースを知るために、『いっぱいいっぱい』で生きる苦しみを味わったんです。
これからは「せいいっぱい」やって、『いっぱいいっぱい』になったらやめる。さらにがんばり続けるより、その結果を受けとめる勇気を持ちましょう。
まわりの評価におびえてムリを続けるより、堂々と等身大で生きていくほうが、人生をずっと楽しく生きられるから。
それが、それ以上でも以下でもない素の自分を認める「心の力」。それが、「自分へのいたわり」だと思います。