生きていくということは、いろんな問題にぶちあたるということですね。あなたはこれまでの人生で、「困ってるときに限って、大変なコトが重なる」とあせったことはありませんか？
私は「もしこの最悪状態が何年か前だったら、逃げ出してたかも…」と思ったことがたびたびありました。いつも人生には、そのときの自分がギリギリで乗り越えられえるハードな出来事が用意されるようです。
そのときは「ウッソー！」とあわてふためきますが、もしそれが経験済みの出来事だったら、たぶん動揺しないでさっさと対処するでしょう。
これが〝成長″の仕組みです。心は「跳び箱」といっしょで、その高さをクリアーしてしまえば、「こんなの簡単に越えられる。平気よ」と感じます。
けれども、どうしてもクリアーできない跳び箱＝課題に関しては、何度も同じようなことが人生に起こります。勇気を出してその高さに挑むまで、最終的に心が解き放たれることはありません。
つまり、長年あなたが心をわずらわされて苦しんでいることは、あなたが避けている箱＝課題なのです。それに気づいて勇気を奮い起こせば、必ず前進できますよ。
人生に何か問題が生じたとき、私たちの態度は3つに分かれます。ただし、成長できるのは ③だけです。
①その問題から逃げようとする。
②その問題をあきらめたり、泣き寝入りしてしまう。
③その問題に立ち向かって乗り越えようとする。
あなたが目の前の小さな問題をひとつずつクリアーしていくと、いずれ自分の〝生涯の課題″にぶちあたります。その解決の鍵を見つけることが、「本来の自分に出会う」ということなのです。
なぜなら、本来の自分は、逃げも隠れもしないで課題に挑む勇者だから。苦しみ悩み成長するために生まれてきたことを、熟知している自分だからです。
こうして「人生の諸問題を解決した経験」を積み重ねていくことでしか、自信という心の財産は手に入りません。決して問題を直視するのを恐れたり、面倒だと思わないでください。
そのために必要なのは、「生きていくうえでの信念」です。それが強い意志や情熱を生み出し、ものごとの達成力に変わるからです。
あなたの信念は、「自分はどういう人間でありたいか」を示します。不純な考えにとらわれず、美しい信念を身につけましょう。それに基づいて行動していったら、きっとさわやかで迷いのない人生を生きられると思います。
私は問題にぶつかるたびに、「人間として美しいのはどっち？」と自分に問いかけて答えを出します。あなたもぜひ、自分にそう問いかけてみてください。
