(更新日:毎月7日)

Vol.12
新しい年に向かって

Vol.12 新しい年に向かって

 なにかが終わろうとするときは、新たになにかが始まろうとするとき。あなたの2004年はどんな年でしたか?

 私たちの体験には終わりがなくて、いつもすべてが新しいことに向かって動いています。そこで心の痛みにもケリをつけて、自らを次への新たな飛躍にいざないましょう。

 そのために私が提案するのは、「自分を許す」という行為です。自分がしたイヤな体験を、ぜんぶ並べて許してあげるんです。

 もしかしたら、あなたは悔いが残るような出来事をかかえていたり、大きな悲しみや恨みを今も引きずっているかもしれません。あるいは、親しい人を亡くすとか災害にあうといったつらい体験を味わったかもしれません。

 そのままにしておけば、それらは大きな傷あとになってあなたの元気を奪い続けます。だから、傷ついた自分を許す必要があるのです。

 腹立たしいことや不満を頭でどんなに切り捨てようとしても、感情はいうことをききません。頭にたよってもダメな理由は、痛んだ心が欲しているのは「命令ではなく受容」だからです。

 さあ、あなたがいちばん苦しかったことを思い起こして。そして、はっきりと声に出していいましょう。「私は、深く傷ついた自分を許します」と2〜3回繰り返します。

 私たちは順風満帆で有頂天のとき、自ら反省してなにかを改めようなんて思いませんよね。だから、必ず人生には大なり小なりの起伏があります。

 その度に心はアップダウンしますが、心の奥の深いところでは、その体験を経て強く大きくなろうとしている自分がいることを忘れないでください。

傷つく″ことによって気づく″ことができるのです。この2つの音はよく似ているでしょう?

 もし傷つくことでしか気づけないとしたら、心を痛めた体験は、放っておけば悲惨な出来事ですが、手当てをすれば成長の糧になります。

 心の片すみで「こんなはずじゃなかった」と自分を責めたり、あるいは出来事や相手を恨んでいたら、「そうじゃない。これでいいんだよ」という気持ちで傷ついた自分に意識を向けましょう。

 親に始まって恋人、友人から上司にいたるまで、あらゆる人間関係はなかなか自分の思い通りにはいかないもの。また自分の才能だって、どうすれば開花するのかもわりません。

 それゆえに傷ついた自分を許すという行為は、「ありのままの自分を受け入れる」ということでもあるのです。心がいちばん欲している「満足」や「感謝」は、それによって自然に得ていくことができます。

 大切なことは完全に許す″ことです。許し切ることさえできれば、あなたはその結果として、「元気=私たちに元々ある気力」をよみがえらせることができるでしょう。

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Last Updated: 2004/12/07

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