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Vol.8 怒りがとめられない

From ショコさん

3年前に軽いうつ症状が出て以来、怒りだすと自分でどうしても止められません。怒りは数日、短くても数時間続きます。口調が荒っぽくなって、最後には口をきかなくなります。でも、冷静に状況を把握していることが多く、誰かに対して怒ってるというより、そうなってしまった状況が許せなくて怒ってる感じです。自分が苦しくなるだけだから気持ちを切り替えようと思うのですが、なかなかできません。まるで偏頭痛のようにして怒りがわいてくるのがわかるし、怒った後はぐったりしてしまいます。怒りの矛先は、最後には感情を止められない自分に向きます。どうしてこんなに怒ってしまうんだろう。どうして物事を楽にとらえられないのだろう。そう思うと悲しくなります。普段も、不安になりやすかったり、自分に自信がないことが多いです。どうしたら自分を変えられるでしょうか?
カウンセリングメッセージ

 怒りに振り回されると、とても苦しいですよね。「怒った後はぐったりする」とあるように、怒りの本質はエネルギーです。しかも、心身にもっともダメージを与える激烈なエネルギーなんです。まずは「怒り」の実態を理解しましょう。

 人は無理を強いられて「ゆとり」を失うと、心にイライラを溜め込みます。それでも無理を重ねると、心はイライラを小出しにできなくなって「怒り」が爆発します。

 その矛先が『他人に向けば攻撃的』になって、暴力事件にエスカレートする恐れもあります。また『自分に向けば自虐的』になって、自暴自棄や自傷行為にエスカレートする恐れもあります。

 怒りを爆発させて強烈なエネルギーを放出した心は、風船がしぼんだように勢いをなくしてむなしく傷つきます。そして、悲しみと自責の念におおわれることが多いんです。こうした状況から、一日も早く脱しましょうね。

 あなたの溜め込んでいる怒りは、「私は不本意な人生を生きてる。こんなはずじゃなかった…」という感情からきているようですが、それを「自分が悪いんだ。自分のせいだ」と思っているので、今の自分をまったく認めていません。

 これじゃ、つらくなるばかりです。今こうなっているのはあなたが悪いからではありません。あなたは今、人生に必要な「怒りの体験」を味わっているに過ぎないんですよ。

 怒りは、「もう精神的に無理をしたくない」という自分自身からの訴えです。「もっと幸せに生きたい」という叫びなのです。これを機に、わき起こる怒りエネルギーの扱い方をマスターして活かしましょう。

 たとえイライラしても、あなたが「ゆとり」をなくさなければ、つまり物事を肯定的にとらえる力があれば「怒り」は爆発しません。その力とは、怒りエネルギーをすぐさま肯定的なエネルギーに変換してしまう情熱のこと。

 さあ、あなたがすっかり忘れている一番大切なことを思い出しましょう。それが変換のキーワードになります。それは「感謝する心」。 「怒り」を感じたら、とにかくそのエネルギーを「感謝」に変換してしまうことが重要です。なぜなら、感情の源はひとつ″の生命エネルギーだから。どんな理由でもいい。それができれば、あなた自身が救われるんです。

 例えば、「大好き」という感情がふとしたきっかけで「憎らしい」という感情に変わるように、あなたが見つめるものによってエネルギーの質は一変します。言い方を変えれば、あなたが感情のベクトルをどこに向けるか次第でエネルギーを操作できるということ。

 としては、もし相手に不満がわいたら、その相手に「ありがたい」と感じることを必死になって思い浮かべます。「反面教師になってくれてありがとう」でもなんでもいいから。

 もし自分に不満がわいたら、あなたを育てあげ幸せになることを願ってやまない親に感謝するのがいいかもしれません。その他だれでも、あなたのことを真剣に案じて応援してくれる存在を思い、感謝で心を満たします。そこに意味があるのです。

 あなたに流れるエネルギーが「怒り」から「感謝」に変われば、途端に顔がほころんで心が楽になるでしょう。はじめはむずかしくても、何度も繰り返すうちに要領がわかってよりスムーズにできるようになります。

 そうしていつも自分に感謝のエネルギーを流していると、必ず人生が好転に向かいます。そのためにも、「ぜったいに変換してやる!」という熱意をなくさないで実行してください。

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Last Updated: 2005/08/17

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