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Vol.4 仕事を辞めてそれから…

From あみさん

先生、初めまして。半年前、先生の本に出逢い勇気づけられ、8年働いた職場を思い切って退職しました。当時、私は美容師をしていました。たくさんのお客さんを持ち、やりがいがあり、仕事に関してはとても充実していました。けれど、そこのスタッフは裏ではすさまじい程、仲が悪かったのです。毎日が憂鬱で、ついに体調を崩してひきこもりがちに…そして悩んだ末、思いっきって退職しました。再就職を考えてはいるものの、聞こえてくるのは『どこに行ってもそんなんあるよ』という声。半年過ぎた今でも、心に負った傷が癒えません。考えると自然に涙があふれます。一体どうしたらいいでしょうか。
カウンセリングメッセージ

心配しないで。あなたは今人生の貴重な時間を費やして、これまでの疲れを癒し、これからのために大切なことをしようとしています。

それは、本当に幸福に生きていくための「心の準備」です。美容をライフワークにして夢を描き、これからひとつひとつ実現させていけたらすばらしいですね。

自分の能力を発揮できて、仕事にやりがい″を感じられるのは幸運だと思います。やりがいを感じる理由が、「お客さんに喜んでもらえるから」ならば、そこにはいろいろな意味が含まれます。そのためにあなたの提供できることは無限にあるからです。

お客さんはあなたを信頼して髪を任せ、触れ合いの中でさまざまなものを受けとって帰ります。満足するヘアスタイルはもちろんのこと、例えば、愚痴や悩みを聞いてもらったり、励ましてもらったり、自分を認めてもらうことで安らぎを覚える人もいるはず。

あなたの提供してくれた世界で満ち足りたならば、またあなたを指名します。つまり、あなたは毎日何人もの人を幸せにできるわけです。現に8年間、お客さんの心から喜んだ顔を見て、あなたはやりがいを感じていたのでしょう?

いいですか、そうした自分の能力を眠らせたままで、本人が活性化するはずがないんですね。能力とは、自分を幸せにするために与えられているんじゃない。人を幸せにするからこそ、自分にも幸せが返ってくるんです。 どこで働いても、大なり小なり人間関係に問題が生じるのは、どこの世界にも欲求不満を抱えて人の幸福を願えない人たちがいるからです。それが現実社会です。

では、あなたがかつて毎日が憂鬱になったのも、再就職したいのに未だに怖がっているのも、他の人たちが悪いんですか? それは違います。あなたにとっての仕事場が、「単に快適に稼ぐための場」になっていたからだという気がします。 もし当時、「お客さんと触れ合っているといやなことも忘れられる自分」だったら、どうだったでしょうか? それに足りなかったものは何だったのかを考えてみましょう。

どんなにつらくても、「これだけは守り抜く」という自分の信念ともいうべき優先順位を間違えなければ、あるいは、「美容を通して人々に与えたいもの」を決して忘れないで実践し続けるならば、その他の苦しいことを乗り越える力″が生まれます。その力″こそが、人生を切り開く強さになるんです。 大変なときほど、人を思いやることで自らに暖かいエネルギーが流れ、癒しが起こるということを知ってください。だから、与えることは与えられることなのです。

さあ、あなたの存在を貴重に思い待っていてくれるお客さんたちに、あふれんばかりの愛をよみがえらせてください。それが、あなた自身を救います。

今度こそ、あなたが本当に大切なことを胸に刻み込むために、半年のブレイクがあったのです。あなたが変われば、人間関係にも新しい風が吹きはじめます。

これからは、環境に振り回されるあなたではありません。まるでヘアスタイルのように、自分の環境を自由に作り出せるあなたが、今ここにいるんですよ。

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Last Updated: 2005/04/17

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