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Vol.3 腐れ縁…

From みゆなさん

ここに出会えて私は本当に成長したと感じます。いつもエッセーを楽しみにしています。ただ、「愛を与えることが大切」って言うのはわかりますが、時々利用されているのではないかと不安に思うことがあります。「与えることが大切」ってわかってても「この人に愛情を注いでも利用されるんだったら嫌だ」と思ってしまいます。その時点で、「無償の愛」ではないんでしょうけど…。実は、腐れ縁の彼氏がいて、「お前は本当にいいやつだから」って言いながら私を裏切るような行為を度々されて、そのときは別れるんですが、しばらくすると何事もなかったように電話があってずるずると付き合ってしまいます。最近では、自分に「愛があるのかどうか」もわからなくなってきました。そういう人をこの先も受け入れて行くのか、思い切って別れて他の人を探した方がいいのか…。彼といるといろいろ考えすぎて、彼との時間を楽しめない自分も嫌いになっていきます。やはり一度信頼関係を失ってしまうとやり直すのは難しいですか?
カウンセリングメッセージ

あなたと似たような状況で「自分の気持ちがわからない」と感じている人は、かなり大勢いると思います。その状態を、自己チュウな彼氏と恋愛する際に体験する「自分を知る貴重なプロセス」といってもいいかもしれません。

あなたは今、いくら「いいやつ」といわれても、つまりそれは「便利な女」じゃないか、「そんなの嫌だ」と思っているのではありませんか?

また、「無償の愛」を与える自分にあこがれながらも、「愛する以上は、同等に愛されたい」そうでないと「私だけがソンするみたい」と感じているのでしょう。

そして、「彼が私だけを本気で愛してくれたら、私も無償の愛を捧げられるのに…」とため息をついているのではありませんか?

けれども、いくらそう願っても現実は変わらないから、「もっと可能性のある人を探すほうがいいのか」と迷う。だけど未練がある。そういうときなんですね。「自分に愛があるのかどうかも、わからなくなった」というのは…。

はっきりいいます。「自分が利用されたくない」と思うのは、「自分はそれだけのことをしてもらってない」というあなたの損得勘定の裏返し。「ずるずると付き合ってしまう」のは、「彼氏がいなくなるのは困る」というあなたの見栄、もしくは孤独に対する恐怖心です。

ようするに、あなたは今「とっても愛されたい」んです。「無償の愛」がほしくてたまらないんですね。それはいけないことじゃないのに、そのことに自分が素直にならないと、本当に愛し愛される世界は遠ざかっていくばかりですよ。

「無償の愛」を目指すのは素敵なことだけれど、それは自分の気持ちに正直にオープンに「やさしい心」を育んだ結果、自然に行き着くところです。欲求不満を持ったまま、なんとかなるものではありません。

苦しいということは、自分を見つめ直すチャンスを得ているということだから、この際じっくり自分と向き合いましょう。あなたのテーマは「誠実さ」です。

彼が誠実かどうかは別の問題。あなたが彼に対して誠実に接するにはどうしたらいいかを考え、それを「自分の愛を育てること」として実践してください。

いろいろな感情が浮かんでも、テーマである「誠実な自分」をとことん追求していったら、きっと自分を応援したくなるはず。その気持ちが、本当に進みたい恋愛の方向を明らかにしてくれます。

もし、彼が自分とは同じ場所にいない人だとわかれば、すっきりと別れようと思うでしょう。あるいは、彼があなたの誠実さに感化されて変わっていけば、二人で本当の愛を築いていけるでしょう。

「愛」に目覚める機会は、あなたが「愛じゃないもの」を味わい尽くしたあとにやってきます。「自分を磨こう」という決意は、「不本意な自分」にうんざりしたあとにやってきます。

今あなたが抱え込んでいるもやもやを、彼のせいにしないで、自分の問題として解決する姿勢で臨めば、必ず新たな人生を切り開いていくことができると思います。

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Last Updated: 2005/03/17

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