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「今回は、20歳代 女性 のナオさんからよせられた内容です。」

Vol.1  「自分のことがわかりません」

From  ナオさん

私は時々、自分の感情が消えていくように感じられて、感動とか、悲しいとか、嬉しい…などの感情が全くない時があるのです。自分でもこれではいけない…と思うのですが、感情がついて来ません。このまま自分の優しさや思いやりの心がなくなっていく気がして、とても不安です。どんな本を読んでも何も感じないのが辛くて、最近は、心の底から笑ったことがほとんどありません。私は心療内科に通って約5年になります。でも、ここまでひどくなってしまったのは初めてです。もう、どうすればいいのかさえも分かりません。

 

カウンセリングメッセージ

 つらいですね。5年前に何があったのでしょう…その陰で、深い深い心の傷を、ひとりでずうっと抱えてきたあなたがいるような気がします。

 もし私が、あなたと同じ境遇に生まれ育ち、同じ体験をしてきたなら、きっと今のあなたと同じことを考えると思います。だから、あなたが現在そういう状態にあるのは、だれかが悪いんじゃありませんよ。ご両親もドクターも、もちろんあなた自身も。

 もうこれ以上、自分を追い詰めるのをやめませんか。あなたは、もう十分過ぎるくらい「まだ足りない」って自分をいじめてきたでしょう?「こうあるべきだ」とか「これじゃいけない」と思うことを、一度『完全に』やめましょう。

 頭でどんなに考えて「こうなるようにコントロールしよう」としても、心がNOというときは本来のあなた″が望んでいないからです。本来のあなたとは、あなたの魂のこと。

 感情という魂からのメッセージは、理性で抑えつけようとしてもどうにもなりません。魂は、「心の奥の大切なものをごまかさないで」とか「自分らしさはそれじゃない、気づいて」とあなたに呼びかけているのです。

 そのメッセージには「快・不快」や「いい・悪い」はなくて、ただ真実が秘められているだけ。なのに、それを自分が恐れるものと結びつけて、「つらい」と「心地いい」に分けているのはあなたです。

 感情が消えるのは、「同じつらさを感じたくない」という強い願望、もっといえば、そうなった原因を見たくないあなたがいるからだと思います。それで、感じること自体を拒絶しているのでしょう。

 でもその一方で、孤独の淵から「疎外された他人のような自分」を解放しようと、必死になっているあなたがいると感じます。そんなとき、することはひとつですよ。「現実を受け入れる」ということだけです。

 あなたは、どういう状態にあってもあなたです。親のためでも世間のためでもない、あなたは、生身のあなたを生きるために生まれてきたのですから、あなたの存在価値に条件など一切いりません。

 このままの自分じゃ価値がないと考える必要もなければ、こんな自分を消してしまいたいと思う必要もありません。こうして「生きる体験を積み重ねている」あなたは、それだけで100%存在価値があるのです。

 今あなたが直面している状態は、「自分を解放して生きる」ようになるための一過程です。途中であなたがあなたを見捨てたら、どうにもなりません。絶対にあきらめないで。すべては、「自分が自分を許して受けとめる」ことから始まります。

 あなたにとっていちばん大切なことは、『無条件』で自分を愛すること。大きなハードルを乗り越えて、心の自由を得てください。そしてこれから先の人生を、評価されるためじゃなくて、自分のために生きてください。

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Last Updated: 2004/01/17

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