一生懸命に生きよう、としているあなたの気持ちが伝わってきます。ここで、その一生懸命の気持ちを注ぐ方向を少し変えてみませんか?
『大学を出てフリーターをやってる自分』を一番責めているのは、もしかしたらあなた自身かもしれませんね。『大学まで出て、私の人生こんなはずじゃなかった』という思いが心の片隅にあるために、すぐ転職する自分や、そんな自分の人生を好きになれないでいるのではないでしょうか?
あなたは親や社会一般のものの見方に影響されて、それにうまく沿うことのできない自分を毛嫌いして『自己確立できてない』と自分で自分を追い詰めているように映ります。あなたは、まだ20代です。これからの人生をどう使うかを考えるために、今の時間や体験があるということを忘れないでください。焦らなくていいんですよ。
あなたの人生の意味をいっしょに考えてみましょう。かつて病院に行かざるを得ないほど精神的に苦しんだあなた、今もってその恐怖から完全に解放されていないように思われますが、でもそれが、はたしていけないことでしょうか?あなた自身がそれを「困った無意味な体験」と決めつけていませんか?
私は、人生に「無駄な出来事」や「無意味な体験」はひとつもないと思っています。ただ、出来事や体験の深い意味をすんなり汲み取ることができなくて、みんな悩んだり自暴自棄に陥ってしまうんですね。
一生懸命になるべきことは、自分を嫌うことや出来事をのろうことじゃない。それらをどう解釈して自分に勢いをつけるかです。勢いとは「希望」に向かって生きる力のこと。具体的には、その希望を達成するための「目標」を掲げる。それが「人生設計」です。
これだけははっきりしています。人はつらい思いをした分、そこに秘められた大きな意味(気づき)を受け取ることができます。だから、受け取る心の準備をするのが先決。あなたはそれが整えば、これまでの自分の体験と大学で学んだことを活かして、あなたにしかわからない、あなただからできることを何か思いつきますよ。
私は、あなたのライフワークがそこにあるという気がします。それを達成するには、あなたの確固たる「意志」がいります。それが、自分を信じる力です。立派だから自分を信じられるんじゃない。自分を見捨てなければ、自分が自分に応えてくれるんです。私たちはそういうふうにできています。
だから、決して自分を制限しないで「希望」を持ち続けることです。人並みにしなくてはなんて考える必要はありませんから、これまでの経験を活かして何かをして誰かの役に立つことを、具体的に考えてみましょう。
今は、それを見い出すための体験を消化している最中だという自覚を、しっかりと持ってください。思いつくまで考えるだけ。思いつくまでフリーターだっていいじゃないですか。人生にやりがいや生きがいを見い出すための大切な準備期間です。
私だって、これまでの人生でどのくらい自分を毛嫌いして絶望し、自分の心を痛めつけたかわかりません。でも、そんな体験があったからこそ、今の私があるんですね。そういう人生における因果の法則は、みんな同じですよ。