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カウンセリングメッセージ

 八方ふさがりで苦しんでいるようですね。でもその状況は、あなたにこの上ない幸運がやってきた、ともいえるのです。現象面でにっちもさっちもいかなくなったときは、精神面で大きく飛躍するとき、つまり“思い込み”から心を解き放つチャンスです。

 私たち人間は、物事がうまくいくと幸せになれるのではなく、物事のとらえ方がうまくなると幸せに生きられるようになるのです。「とらえ方がうまくなる」とは、出来事や人物を“自分の心を成長させてくれるもの”と受け止められるようになることです。

 ただ受け止めるだけならば、今すぐできると思いませんか? 相手の心を動かすことは自由にできなくても、自分の心を動かすことは意志があればできるから。出来事の受け止め方を変える――本気でそれに挑むとどうなるのか、試してみましょう。

 最初に解放するのは「人生には不運期がある」とい思い込み。不運期だと思うのは、そう思い込むことで自分を慰め、何もできないことを肯定したい気持ちがあるときなんですね。でもそれがかえって不安を大きくして、鬱々とした気分に拍車をかけ、「ほうらそうなった」という次の不本意な出来事を招いてしまうのです。

 では具体的に見ていきましょう。骨折は、「立ち止まって心の中を見直して」というサインです。あなたは、何かにつけて自分に我慢を強いてきませんでしたか? そして、同じことをイヤイヤしてきませんでしたか? あなたの内奥が「そんな気持ちで生きるのはやめて」と体を使ってストップをかけたのです。

 骨折を不運と思わず、“心を成長させてくれる出来事”ととらえて自分自身と和解してください。体は道具ではありません。もっと内奥の声に耳を傾けて、心も体も喜ぶ生き方を選択しましょう。それを決意すれば、自然治癒力がぐんとアップしますよ。

 次に、仕事上のミスも“心を成長させてくれる出来事”ととらえれば、助けてくれた人がいたことや、今も仕事を続けられることを、「なんてありがたい!」と改めて思いませんか? 「あんなことさえなければ……」と悔んだり自分を責めたりすることに費やしていたエネルギーを、感謝することに注ぎましょう。感謝の心で動くことが一番大切ですよ。

 夫の言動に関しても同じです。パートナーは自分の心を映し出す鏡だということを忘れないで。その視点から振り返ってみると、イライラ・イジイジしていたのは私のほうだった……と気づくかもしれませんね。心の鏡になってそばにいてくれる夫に、あなたは自分のどんな気持ちを映したいですか? やさしさ、感謝、尊重する気持ち……など、そのことに思いをはせる時間を持ちましょう。

 人生にどんなに苦しいことが起きても、その日は必ず終わり、翌朝には新しい一日がはじまります。今日はくり返されるのではなく、常に新たに生まれているのです。つまり、今日の苦しみがずっと続くのではなく、単に自分が記憶を持ち越すだけで(ここ重要!)、心は眠れば癒しが起こって元気を取り戻します。

 そのことをしっかり自覚して、いつまでも不快な記憶にもてあそばれないようにしましょう。あなたが、八方ふさがりで現状を変えたいと強く望んだ正にこのときが、本気で思い込みを解いて、新たな価値観と新鮮な心で生きはじめる絶好の機会なのです。


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Last Updated: 2017/12/17