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カウンセリングメッセージ

Vol.09 「生きること」

From ゆきんこさん

私は50代です。最近、生きることをつくづくむなしく感じます。毎日ただ流されるように生きているだけで、つらいのです。これから先、子どもたちの足かせになりたくないから、何か見つけて自立したいと切実に思ってはいるものの、なかなか仕事が見つかりません。腰痛に難聴という持病もあります。このように現実は厳しく、目標とのギャップがひどく、何をしても中途半端にしかならなくて希望を見出せずにいます。この歳でもイキイキと生きている方はいらっしゃいますが、私は今、生きる目的が見つかりません。どうすればいいでしょうか。

「生きる目的が見つからない」と気落ちしているようですが、あなたは“生きがい”を求めているのですね。

 あなたの頭の中にあるのは、「子どもたちの足かせになりたくないから仕事をしなければならない」「持病があっても我慢して働かなくてはいけない」「これから老いていく一方なのに、何を目的に生きればいいのか」といった考えだと思います。これでは、胸が弾むような生きがいが見当たらず、むなしくなるばかりでしょう。

 50代は、自分が失っていくものについ目が行きがちになるので、多くの人がむなしさを覚えるものなのです。私もそうでした。気力や体力の衰えを実感しますし、そこに親の介護が重なる場合もあれば、経済的な見通しが立たない場合もあります。そんなこんなで気弱になって、自分はどうなってしまうんだろう…と不安になるんですね。

 あなたは今、「なんとか自立したいけれど、現実という壁を乗り越えられそうにない」と思っているのでしょう。それならば、今見ている現実を変えましょう! どんなにつらいと叫んでも年齢は変えられません。だったら自分で変えられるものを変えればいいのです。

 必要なのは“発想の転換”です。心の持ち方を変えましょう。それで人生は180度変わります。これからその方法をお伝えしますが、実行して現実を変えられるかどうかはあなた次第。だから、「だって」「今さら」「そんなのムリ」の3つは禁句ですよ。

 最初に、「〜しなければならない」というフレーズで物事を考えるのをやめましょう。代わりに「私はどうしたい?」と問いかけるのです。たとえば、「何か仕事をしなければならない」と思うと“収入”が第一にくるので気が重くなります。けれど、「どんな仕事が楽しそう?」と問いかければ“内容”が第一になって心が軽くなります。

 そうやって楽しいイメージをふくらませると、自分に合った仕事や雰囲気のいい勤め先を探そうという意欲がわいてきますよ。これは、幸運を引き寄せる方法でもあるのです。イヤイヤ働いてもウキウキ働いても、同じ自分の時間です。それなら幸運な仕事を引き寄せるほうに、今ある情熱と時間を注ぎましょう。

 次に、持病というレッテルをはがしましょう。自分には持病があると思うたび、「もう治らない」と暗示をかけているようなものだから。楽しいときには忘れているのが、痛みや不自由さですよね。楽しい時間を少しでも増やそうと努めれば、それが最高の治癒につながるのです。

 ここまで読んで、「よし、そうしよう!」と思いましたか? もしも心が動かなかったら、「年齢や持病を言い訳にして動きたくない」という心理が潜んでいるのかもしれません。変化を起こすのはしんどいことですが、だからこそ大きな成果を得られるのです。ありったけの勇気を振り絞ってください。

 最後に、「今を楽しむことが、人生を楽しむこと」と自分によーく言い聞かせましょう。未来の不安に心を乗っ取られないようにして、今を楽しく生きることだけを考えるのです。今ないものに目を向けず、今あるものと、今自分ができることを大切にすれば大丈夫!

 今あるものと今できることの中にそっとある喜びを、真剣に探してみてください。その小さな喜びを、「私は生きてる」と言いながらかみしめてみて。そうして二度とない今と、二度とない人生を、少しでもハッピーに過ごしましょう。

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Last Updated: 2017/09/17