お父さんに花嫁姿を見せられなくて本当に残念でしたね。今あなたが抱えている問題は、心が成長することで必ず乗り越えられます。あなたは、「自分を持てていない私がいけない。ハッキリ意思表示していれば、こんなふうにはならなかった…。私の人生を取り戻したい」と書いています。
まず、それをこう書き換えましょう。「自分を持てていないと自分の心も人の心も傷つける。ハッキリ意思表示することの大切さが身に沁みた。だから、それを実践して私の人生を取り戻す!」と。では、その手順を二つお伝えします。
最初に知っておいてほしいことがあります。それは、人生で新たな決断をするときは、それが自分のベスト・タイミングということ。みんなそれぞれの体験を通して「自分はどう生きるべきか」を学びながら成長していきます。ベスト・タイミングとは、自分がこれからどのように生きたいのかが身をもってわかったときなのです。
それがわかれば心はもうブレません。あなたはそのときを目前に控えています。それは、あなたがどのくらい誠実に自分の本心と向き合えるかにかかっています。人の意見に流されたり、その場の感情や体裁にとらわれないで、一度しかない人生で実現したいことを心に尋ねてみて。どんな夢がありますか?
あなたはとても母親思いですが、思い違いをしていることがひとつあります。それは、親の犠牲になることが親孝行ではないということ。お母さんの思いを汲んであげたい気持ちはよくわかります。それが自分の夢と重なるなら問題はありませんが、違うなら自分の人生の夢を優先しましょう。
なぜなら、もし自分が幸せに生きられなかったら、自分以外の人(母親・恋人)を本当に幸せにはできないからです。あなたが本心を二の次にするのは、「悪く思われたくない」「波風を立てたくない」「相手を傷つけたくない」といった感情があるからだと思いますが、それは突き詰めれば自己防衛、いい子になって自己責任から逃れているんですね。
お母さんの人生をあなたが肩代わりすることはできないように、あなたの人生はあなたが責任を負って生きていくしかないのです。それはお母さんも同じ。別の言い方をすると、自分を幸せにすることは、私たち全員に与えられたもっとも重要な役割なのです。
母親を案ずる気持ち、自分の夢を、お母さんにきちんと言葉で伝えましょう。「私は自立したい」「お母さんの意に沿えないことがつらい」「彼との愛を大事に育てたい」「新婚生活を二人ではじめたい」「幸せな家庭を築くことを応援してほしい」など、矛盾する思いもカッコ悪い自分も正直にさらけ出して本音で話し合うこと。それが、あなたが第一にすることですよ。
お母さんは、今は気が弱くなって自分中心に考えてしまっているようですが、「娘の人生は娘のもの。自分で幸せをつかんでほしい」と本当は願っているはず。お母さんが自分のことより娘のことを案じて愛を注げるようになったら、お母さん自身が救われるでしょう。
大切な人を失った胸の痛みは少しずつ和らいでいき、「天国から見守っていてね」という前向きな気持ちにきっと変わります。そうしたら、まだ若いお母さんが今後の人生を楽しく過ごせるように、あなたから仕向けてあげましょう。それが、あなたが第二にすることです。