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カウンセリングメッセージ

Vol.03 「やりたいけど決断できない」

From ミィさん

医療関係の仕事をしていて、その分野でもっと専門的な資格を取得しようと考えています。しかし、仕事をしながらの受験勉強、学校と仕事の両立、資格取得後のたいへんさを思うと、不安で決断できないでいます。体力に自信がなくてすぐ体調を崩すので、もし学校に行けてもきちんと通えるかどうかも心配です。よく「楽しいと思えるワクワクすることをやりなさい」と言いますが、そう思っていても、このような不安が出てくるのはなぜですか? 学校に行くまでも、行ってからも過酷で無理をすることになると思いますが、私のやりたいことであり、目指したいことなので、この資格を取らなかったらきっと後悔するような気がします。どうすれば自分の本当の声を聞いて、心が揺れずに進めるでしょうか?

 まず、40代で楽しいと思えるワクワクすることをやろうとしている、けなげな自分をほめてください。それは「私のやりたいことであり、目指したいこと」と書いてあります。あなたはしっかり"自分の本当の声"を聞いていますよ。だから、ここであきらめたら後悔するような気がするのです。

 あなたが知りたいのは、やりたいけど決断できないのはなぜか、不安がわいて心が揺れるのはなぜか……ということですね。今ある不安は、あなたにとても大切なことを伝えようとしています。

 そのことを理解してから決断するのと、不安を抱え込んだまま決断するのとでは、これからたくさんの問題を乗り越える底力がまるで違ってきます。不安におびえないためにも、自分の中で起きていることを知りましょう。

 あなたの中には、これまでの人生で身につけた"常識"があるはず。それが、「今さら新しいことに挑んで、苦労して体を壊すかもしれないし、途中で挫折したらどうするの。今のままだって別にいいじゃない」とささやきかけるのではないでしょうか。

 常識は、無難な考えだったり、退屈な生き方だったり、余計なお世話だったりと、いろいろな側面を持ちますが、しょせんは時代とともに移り変わる自分以外の人の考えです。でも、その常識と自分の願望が異なると、不安を感じるんですね。

 常識は、正論ではありません。自分にとって「正しい」とは限らないのです。自分の人生で何が正しいか、つまり何をすることが幸せかは、自分で決めることだから。でもこれだけは言えます。だれの人生においても"正解"は、人の声ではなく、自分の心の声に耳を傾けて本当の願望を知り、それをワクワクしてやることなのです。

 そこで「結果が出なかったらどうしよう」と不安になったら、そのときは「不安を感じるのは当然でしょ、それがどうしたっていうの!」と開き直って、不安に意識を向けないようにしましょう。それ以上、頭でグルグル考えないようにしてください。

 本当にやりたいことに挑もうとしているあなたに、ぜひ伝えたいことがあります。「結果は考えなくていい」ということです。幸せな人生に必要なものは"幸せなプロセス"です。ひとつ結果が出たとしても、それは次のプロセスのはじまりに過ぎません。

 だからこそ、一日でも多く幸せなプロセスに身を置いて生きていくことが、悔いない人生を生きる唯一の方法なのです。幸せなプロセスに水を差す"取り越し苦労"を今すぐやめましょう。仕事と勉強が両立できるかどうか、体調を崩さないかどうかは、まだ起きてもいないことの心配。そこに意識を向けていると足が止まってしまいますよ。

 先のことはだれにもわかりません。夢を追いかけているさいちゅうに、突然人生が終わってしまうことだってあり得るのです。そう思って、「結果は結果。大切なのは、今ワクワクしてやりたいことをすること!」と自分に言い聞かせ、夢を生きることを精一杯楽しんでください。

 心配する時間を、夢が叶ったときのことを考える時間に変えましょう。そうすれば、不安を勇気に変えられるから。そんなあなたのイキイキした姿は、きっとこれから出会う多くの若者を勇気づけることでしょう。私も陰ながら応援します。

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Last Updated: 2017/03/17