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カウンセリングメッセージ

Vol.02 「自分の思考」

From きんちゃんさん

自分がよくわからないんです。自分の価値観でがんばって何かしても、相手がそれに見合う行動をしてくれないと、「私はこんなにがんばってるのに!」ってイライラします。ほかの人たちに対するサービス精神より、損得勘定がすぐ頭をもたげてしまうんです。それでやりきれなさを内に溜め込みすぎて、急に泣き出したり、ひどいときは急にキレたりします。こんな思考をする自分が大嫌いです。友だちはいるけど、こういう話はできないから両親に八つ当たりばかりして、「私がこんな思考になったのは親のせいだ」なんて言ってしまったこともあります。自分をコントロールできる方法、せめてストレスを溜めすぎない方法を知りたいです。

 あなたは、イライラしてストレスが溜まるのは損得勘定にとらわれるせいとわかっていて、そんな思考をコントロールしたいんですよね。実は、あなたが本当にコントロールしたいのは相手やほかの人だということに気がついていますか? 

 でも、人は思うようになりません。すっかり疲れたあなたは、「もう自分が変わるしかない」「自分をコントロールできるようになりたい」と思いはじめたのでしょう。これは内奥から心の声が、「このままでは幸せになれないから、別の価値観を選んで!」と訴えかけている証拠ですよ。

 自分をコントロールするという表現には「感情を抑えつける」というイメージがありますが、あなたがこれからすることはまったく違います。「別の価値観を選び直す」=「幸せになれる思考にチェンジする」のです。それをしっかり自覚してください。

 あなたは大人になる過程で、「得するとうれしい」という体験をたくさんしました。この場合の「得する」は、「人にほめられる(評価される)」こと。それから「得するように動こう」「動いても報われない(評価されない)と損する」と思考するようになったのです。

 でもここでよく考えてみて。「報われてうれしい気分を味わうのが幸せ」と思い込むと何が起きるかということを。自分に報いてくれるほかのだれか≠ェ常に必要になります。 つまり、自分ひとりでは自分を幸せにできなくなってしまうということです。

 すると、だれがどのくらい報いてくれるかという損得勘定に心を支配されて、人の動向が気になって仕方がなくなり、それがストレスになるんですね。言い方を変えれば、今あるストレスは、自分で自分を幸せにできないことが原因なのです。さあ、自分を幸せにする主導権を、自分の手に取り戻しましょう。

 最初にするのは、あなた自身が「自分をほめて応援する」ことです。がんばった日は、「今日はがんばったね、偉い!」。体調が今ひとつのときは、「無理しなくていいよ」。逆に絶好調のときは、「どんどんいけ〜!」って。どうしても人の動向が気になったときは、「私が私を見てるから、ほかの人は関係ない!」と自分に言い聞かせて。

 そのうち、どんなときも自分を幸せにできるのは自分だけなんだってわかってくるはず。それが腑に落ちると、最高の応援団長になれますよ。だれだって体調の悪い日もあれば、優秀な人を目の当たりにして落ち込むこともあるから、応援団長になるのはとても有効なんです。

 もうひとつ、大切なことをお伝えします。「自分が報われないと損する」という思考について。自分で自分を幸せにできるようになると、人の態度はさほど気にならなくなりますが、それでも損得勘定が出てきたら「ちょっと損すればいいじゃない」と言ってみて。

 ほかの人は、あなたに報いるために存在しているわけではありませんね。それぞれの考え方と事情があり、どんな反応をするかは100%その人の自由です。だからこそ、あなた自身がほかの人に振り回されない別の価値観≠選びませんか?

 それは「自分がつぎ込んだ時間や労力や好意が報われなくてもかまわない」という価値観。報われなくても困らない自分になればいいんですから、ストレスを感じるだけの思考に心を奪われないためにも、損してOK!と開き直りましょう。

 その思考が心に根付くまで、くり返しこうつぶやいてみてください。「損してOK!」「どうぞ、お好きなように」「どうぞ、お先に」「私はマイ・ペースで幸せに生きられるから大丈夫!」って。これが自分のものになったら、あなたはもう大丈夫ですよ。

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Last Updated: 2017/02/17