人生で離婚≠ニいう修羅場を乗り越え、傷つきながらも前を向いて歩き出し、ふたたび人を愛そうとしているあなたは立派です。今度こそ、本気で自分と彼を愛して幸せになってくださいね。
若い時代の恋愛は、狂おしいほどに相手を求めて燃え上がることができますが、そこには「まわりが見えない」というリスクがあります。一方、思慮分別のある大人同士の恋愛は、まわりが見えている反面、自分の気持ちに正直に向き合わない場合があります。
あなたは過去を忘れたいと願いながらも、実は引きずっているのではないでしょうか。 今の彼と元夫を、つい比べてしまうことはありませんか? 彼を上位に置けばいいという問題ではありません。自分はまるで無意識だとしても、どこかで元夫の影をちらつかせてしまうことが問題なんです。
もうひとつ、離婚歴があることに負い目≠感じて自分の価値を下げていませんか? それはあなたを選んでくれた彼にとても失礼です。もしかしたら、ふと見せるそうした心の動きが、あなたのことを幸せにしたいと願う彼の心を追いつめているのかもしれません。
元夫のことや離婚したことを、あなたが忘れないでいるうちは彼も忘れられないんです。彼自身はどうしてこうも気になるのか理由がわからず、余計に苦しんでいることでしょう。それを彼の生い立ちのせいにするのは間違いです。あなたの心が100%「今・ここ」にないことを、彼はまさに鏡≠ノなって見せてくれているんですよ。
真実の愛が存在できるのは「今・ここ」だけ。過去に心を持っていかれると、愛はゆらいでしまいます。お互いの心が「今・ここ」から離れないようにして愛を育てることがとても大切なんです。それさえできれば、過去の傷は自然に癒されていくでしょう。
もしあなたが、心から「修羅場を乗り越えたから今の彼にめぐり会えた。すべての体験はこの幸せに向かっていた。がんばって前を向いてよかった!」という気持ちになったら、彼の鏡にはその心≠オか映らなくなるので、彼もきっと「ふたりでもっと幸せになろう!」という気持ちでいっぱいになるでしょう。
過去には形もなく、実態は記憶の断片≠ノすぎません。あなたが生きているのは今で、触れ合えるのも今だけなんですよ。今、ともにいられることの価値と、今が最高に幸せなら過去のどんな心の傷も障害にはならないということを、一度ふたりで話し合うのもいいかもしれません。
また、彼は好きで嫉妬しているわけではありませんから嫉妬深い≠ニいうレッテルを貼らないように。もし彼がそんな素振りを見せたら、すぐに心の中で「あなただけを見て、もうだれとも比べません。私を愛してくれて、ありがとう」と思ってみて。
普段からいつもそう思っていると、しだいにあなたの感謝≠ェ彼に反映されていき、ふたりの世界が変わっていきます。過去の何とも比べず、今目の前にいる相手と、目の前にあるものを見据えて感謝することが、心をひとつにする一番の近道なのです。
そうしてお互いに感謝する気持ちが盛り上がることが、幸福感が盛り上がること。人はみんな、「過去を消して」幸せになるのではなく、「今に感謝して」幸せになるのです。心を今に置いて素直に「ありがたい」と手を合わせる……それは、今すぐあなたがはじめられることです。