もどる
カウンセリングメッセージ

Vol.12 「死んでしまいたい。」

From 伊藤恵さん

私は、毎日が楽しくなくて、死んでしまいたい。

 生きているのがつらくてやり切れない気持ち、よくわかりますよ。私も真剣に死んでしまいたいと思ったことがあるから。それから20年の歳月が流れましたが、自分が生き延びてはっきりわかったことがあるので、それを伝えます。

 人間は「もう死んでしまいたい」と真剣に思ったときに、「自分はなんのために生まれてきたのかという真の目的≠知ることができる」ということです。あなたはようやく、自身の魂が望む今回の人生でやり遂げたいこと≠知るチャンスを得たのです。

 答えは「死んでしまいたい」と思った単純な理由≠フ裏側にあります。私は当時、「自分なんていてもいなくても同じ。価値がない人間だから消えてしまいたい」と思い詰めていました。詳細は省きますが、(もし興味があったら『涙はきっと明日の喜びになるから』を読んでみてください。)そんな思いを必死に乗り越えたのです。

 今思えば、私の魂の目的は、「無価値感から脱して、自分の存在価値に目覚めることだった」と心から納得できます。存在価値と言っても、人より優れているとか、特異な才能があるといったことではありません。みんな生きているだけで100%価値がある。この世に、いらない人間なんてひとりもいないということです。

 私はまず自分自身を受け入れることから取り組み、すべての人間の存在価値に目覚めていきました。その過程で気づいたことを、同じような思いを抱えて苦しんでいる人たちに伝えたい……という気持ちから本を書きはじめたのです。

 あなたの話に戻しましょう。相談内容は1行、『私は、毎日が楽しくなくて、死んでしまいたい』でしたね。死んでしまいたい理由である「毎日が楽しくない」をひっくり返すと、人生をかけてやり遂げたいと望んでいることが見えてきます。

「毎日が楽しいと感じながら生きる」。あなたはそれをやり遂げたくて生まれてきたんです。それまでは死んでも死に切れないという思いが胸の奥にあるから、それに逆らおうとすると苦しくなるんですね。もしも、それをやり遂げる前に死んでしまったら、次の人生でまた一からやり直すことになるでしょう。

 今あなたの胸が痛むのは、人生が楽しくないわけや、自分が何もしないわけを、ほかの何かのせいにしているからですよ。つまり胸の痛みは、「自分自身が今の現実を創っていることに気づいて。さあ、目を覚まして!」という、あなたの魂からのウェイクアップ・コール≠ネのです。

 さあ、「なんだ、そういうことか」とあっさり納得して、今苦しむことにつぎ込んでいる頭と時間を、「毎日を楽しくする」ことに使ってみましょう。まだ本気でアイデアを出してもいないし、死ぬ気で何かにチャレンジもしていないでしょう?

 小さなことでかまわないから、自分の心が弾むことを考えて行動を起こすのです。最初はうまくいかないかもしれないけれど、だれだって「失敗して反省する」をくり返して進んでいくんだから、途中の体験も全部楽しもうって思えばいい。

 そうやって喜びのカケラを集めはじめると、夢が生まれてワクワクしてきます。すると、あなたの魂が「偶然を装って」必ず援護してくれるから、ベストタイミングで必要な人に出会ったり、必要なものがめぐってくるようになって、きっと楽しく生きられるようになりますよ。

ご相談入力コーナー

*)ご入力いただいた方の中から、ご相談内容とカウンセリングメッセージを掲載します。


| ホーム | プロフィール | エッセイ | ねっとカウンセリング | みんなの広場 |
| Booksコーナー | 講演依頼 | お知らせコーナー | ボイス・レター |

Last Updated: 2016/01/17