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カウンセリングメッセージ

Vol.2 「ずっと一緒にいたいのに」

From  ひまわりさん

憧れていた彼と付き合うようになって影響を受け、もっと自分を大切にして幸せにしてあげたいと思えるようになりました。そんな風に私を変えてくれた彼、幸せをいっぱいくれた彼のことがますます好きになり、これほど好きになれる人に出会えたのは奇跡のようです。でも最近は、感謝する気持ちより不安のほうが強くなってしまいました。彼とはあと1年もすれば離れ離れになります。彼の夢を叶えるためには仕方がないし、私も応援しているのですが、どうしても「寂しい」「離れたくない」という感情が出てきます。「先のことを考えたってどうしようもないし、今を楽しめばいい」と彼は言います。私もそう思いたい。もし距離ができて別れたら、そういう縁だったんだと……。それなのに、つらくて、どうせ別れが待っているならあまり好きになりすぎないほうがいいと、今は気持ちをセーブしようと頑張っています。「自分のために、自分で自分を幸せにする!」と決めた矢先にこんなグラグラな気持ちになってしまい、情けないです。 どうすれば、この不安な気持ちから逃れることができるでしょうか。

 最初にあなたに伝えたいことは、「奇跡のような出会いができてよかったね、本当に幸せな体験をしているね」ということ。人生で身をこがすような恋ができるのは、とても恵まれたこと。たとえそれが身を切られるような悲しみに終わったとしても、です。

 あなたの恋の行方は誰にもわからないのに、なぜ「遠距離になる=別れが待っている」と決め付けるのですか? 距離ができて彼と別れることを、あなた自身が「そうなる」と思い込めば、本当にそんな未来を引き寄せてしまいますよ。

 遠距離恋愛になると破綻するカップルが多いのは、恋心≠愛≠ノ高められないまま、その原因を「ふたりが物理的に離れているせい」だと思ってあきらめてしまうから。でもなかには、離れているからこそ本気で愛し合って、恋を成就させたカップルは大勢います。

 まず、あなたの見当違いな発想、「どうせ別れが待っているなら好きになりすぎないほうがいいと気持ちをセーブする」ということをやめるために、心のなかを整理しましょう。その発想がどこからきているかわかりますか? 

 防衛心です。予想通り別れることになったとき、自分が少しでも傷つかないように準備しておこうという下心。それは無駄ですよ。そんなことにかけがえのない時間を費やしたら、後悔するのがオチです。だから「見当違い」と言ったのです。

 恋に夢中になると、自分の感情におぼれ、まわりだけでなく相手の本心も見えなくなってしまうことがあるんですね。「あのとき、相手をもっと大切にすればよかった」「どうしてもっと素直になれなかったんだろう」と悔やんでもあとの祭り。

 あなたは自分が将来さびしい想いをしたくないだけなんですか? 出会いに感謝しているなら、彼の気持ちをどのくらい真剣に受け止めていますか? 彼が今あなたに望んでいることになんとしても応えたいという想いはどのくらいありますか?

 恋をすると、喜びとセットで不安や痛みはついてまわるものなのです。だから、いつも自分の胸に「何を一番大切にしたいの?」と問いかけて、純粋な気持ちや素直な態度を見失わないようにすることが重要なのです。そうすれば、「恋愛感情から愛≠育てる」=「好き≠愛する≠ノ高める」というすばらしい体験ができるでしょう。

 恋人同士が愛を育めないと、お互いのエゴを満たし合う関係に終始してしまうので、早晩、限界がやってきます。なぜなら、「好き」なだけでは自分本位の発想≠ゥら出られないから。早くそのことに気づいて「私が、私が」という考えを改めましょう。

「愛する」とは相手本位の発想≠ェできること。たとえば、自分の気持ちを二の次にして相手の気持ちを尊重できるとか、見返りを期待しないで相手の幸せを考えて行動できるとか……そこに喜びを感じるのが愛≠ナす。

 これからは自分の発想が「相手を失う恐れ=不安=エゴ」から生まれているか、相手の気持ちを尊重する「やさしさ=感謝=愛」から生まれているかをよく観察して、しっかり内面を磨きましょう。

 もし、彼といて不安に襲われたら、それはあなたがまだ起きてもいないことに心を奪われ、幻想にとらわれているというサインです。そのときは「今だけ、愛だけ、感謝だけ!」と口に出して言ってみてください。すると、今に戻れるから。

 1年後のことを今はどうすることもできません。今あなたにできることは、目の前にいる彼を本気で「愛する」ことだけですよ。その心がけが、幸せな人生を切り開く力をもたらすのです。

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Last Updated: 2015/02/17