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カウンセリングメッセージ

Vol.02 「自分は何のために生まれてきたのか。」

From  ことりさん

私は10年以上、摂食障害、パニック障害を患っています。なんの取りえもなく、考え方もマイナス思考、人見知りで、人の顔色ばかりうかがって思ったことをうまく話せません。いつも孤立してしまい、毎日が生きづらく、「私はなんのために生まれてきたんだろう?」「この人生に意味があるのか?」という考えが24時間、頭から離れません。高校3年と中学2年の子どもがいながらこんなことを考え、イライラして家族に当たってしまう自分が情けなくて、家族には本当にすまないと思っています。もっと人生を楽しく過ごし、「生まれてきてよかった!」って思えるにはどうすればいいのでしょうか。

 あなたはつらい心の病を持ちながらも、人生を今よりもっと楽しく過ごしたいと願い、生まれてきた意味を懸命に探ろうとしています。有意義に生きることをあきらめないあなたならば、きっと本来の願いを叶えられると思います。

 今は不安で胸がいっぱいでしょう。その不安がどこからくるかわかりますか? まだ起きてもいない苦しいことを想像するとわきあがるんですね。頭の中で「またそうなるに違いない」「またそうなったらどうしよう」と想像するたびに何度もやってきます。

 そのうち、そんな想像をするのが心の癖になり、いつも不安でたまらないのが自分だと思い込んで"思考の罠"から抜け出せなくなってしまう、それが今のあなたです。生きづらいと言いながら、「自分はどうせこうなんだ」と決め付けているところがありませんか?

 自分のことを決め付けないで続きを読んでください。あなたには生まれてきた意味があります。今のままで存在する価値があります。それは「あること」をすれば実感できますよ。その「あること」が、あなたがこの人生でするべきで唯一のことなのです。

 それは「今の自分を受け入れ、愛する」こと。心を病み、マイナス思考に陥っている自分を裁くのをやめれば必ずできます。もっと自分が「○○ならば愛せる」ではありません。今自分は「△△だけど愛する」のです。ぜひそれをやりましょう。

 たとえ、取りえがなくても、うまく話せなくても、その自分を裁かなければ愛することはできます。あなたは母親だからわかると思いますが、かつて何もできない赤ちゃんを無条件に愛したでしょう? 今あなたの内側にいるまるで赤ちゃんのような自分にも、そんな無条件の愛を注いでください。

 あなたが大人ぶって自分を裁いても、誰も幸せにはなれません。誰とも比べず、理屈を並べず、苦しみにもだえる今の自分をただ受け入れて、ギュッと抱きしめてください。それが無条件の愛です。すると、自分が生まれてきたことを許せて、自分の存在価値をようやく感じることができるでしょう。

 では、具体的な方法を提案します。今日から「自分のいいところ」、もしくは「自分がしたいいこと」をノートに書いていってください。小さなノートを持ち歩き、思いついたら書く。まったく独断でかまわないし、自分に甘くてOKです。

 そのとき、もし自分の欠点やネガティブな考えが頭をよぎっても、完全無視します。まったく相手にしないで、いいところを見つけることに専念してください。そして、少し慣れて余裕ができたら、家族全員のいいところも書いていきましょう。

 毎日、ひとつでもふたつでもいいところを書く中で、思わず笑顔がこぼれたらうまくいっている証拠です。何も思いつかない日があってもかまいませんよ。思いつかない自分を絶対に裁かないで。「そんな日もあるよね」って受け入れたらニコニコしていられるから。

 どうして今のままであなたは存在する価値があるのかというと、やっかいな自分は内側から深い愛を引き出すことができるからです。子どももやっかいな子ほど愛を求めているもの。今のあなたは、無条件で自分を受け入れてくれる深い愛を求めています。

 けれど、その愛を自分の外に求めようとしないでください。自分が今のままの自分を愛してはじめて、あなたは本来の自分に帰ることができるのです。それは人間の弱さを受け入れて、すべてを許す深い愛をたたえたやさしいあなたですよ。 

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Last Updated: 2014/02/17