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カウンセリングメッセージ

Vol.08 「文句から離れるには…」

From  コロコロさん

私は平気で人を否定したり文句を言う家庭に育ち、私自身も母や姉から激しい否定の言葉を浴びて傷つきました。同じことはしたくないと思いながら自分もきつい言葉を放って、人間関係でつまずきました。そのとき「自分は正しいと思って言っても、本当に正しいかどうかはわからない」ということを理解したのです。その後は宇佐美先生の言葉を支えに、人と比べず、今ある幸せに気づけるようになって心がとても軽くなりました。今の自分を少しずつですが、好きになれました。しかし家族に会うと、相変わらず文句が飛び交い、聞いているだけでつらくなります。友人からも文句を聞かされることが多く、自分が築いてきた人間関係はどうしてこうなのかと悲しくなってしまいます。自分が変われば、めぐり会う人の縁も変わるのでしょうか? また、家族とはどう気持ちを切り替えて付き合っていけばいいのでしょうか? 前に歩き出したとたん、立ち止まってしまった気持ちです。

 自分を好きになれるまで、よくがんばりましたね。あなたの心の中が変わると言動が変わり、引き寄せる縁(めぐり会う人)も自然に変わるでしょう。また、家族の言動は変わらなくても、あなたがこれまでと同じ反応をしなくなれば、家族との関係性が変わるから大丈夫ですよ。では、詳しく説明しましょう。

 家族から大きな影響を受けることは、だれにも避けられませんよね。だからこそ、自分がどんな家庭に育つかは「偶然ではない」と思います。私たちは家族との係わりを通して、それが尊敬の対象であっても、反面教師であっても、「自分はどんな人間になりたいのか」を自覚していくからです。

 あなたはそれを自覚し、見事にやり遂げました。だからもう、家族のことをなげく必要はありません。今のあなたにとって家族は自身を映す鏡であり、自分がどこまで成長できたかをチェックしてくれる貴重な存在、と考えればいいのです。

 人間には「自分のイヤなところを見たくない」という心理があります。そこをつついて引っ張り出すのが家族。成長したいとがんばっている人ほど、自分は変わったはずなのに……と、戸惑いやいきどおりを感じるものです。私もそうでした。

 ほかの人にはイラつかないことでも、家族に言われるとムカッとしてしまうのは、もともと遠慮がないからなのです。かといって、そこで自分が張り合ってムキになってはいけませんよ。また、家族を非難するのもやめましょう。

 その人が人生で放ったエネルギーは、いずれ形を変えて本人に返ってくるというのが"宇宙の法則"です。家族は家族。あなたは自他の痛みを「受け入れる」ことを学べばいいのです。文句が多いのは、心に痛みを抱えている証拠だから。相手を否定するエネルギーに対しては「受け流す」ことを学びましょう。

 自分の価値も、存在意義も、自分自身がしっかり認めていれば、家族に対して動じることはないと思います。同じ土俵に立って言い争わないことが一番です。それができたら、動じないところまで成長できた自分を称賛し、感謝してくださいね。

 実際には、「今はまだむずかしい」と感じるかもしれません。でも、あなたならできます。そうなりたいと真剣に思っているからです。家族といっても、相性のいい悪いはあるし、価値観の違いはあって当たり前。それを包み込める大きな愛を持てる自分になりましょう。

 それを目標に掲げたとしても、あせることはありません。むしろ、そんなあなたの気持ちを理解してくれる友だちを見つけることが先決だと思います。友だちには同じ価値観の人を選べばいいのだから、ここでは妥協も誤魔化しもしてはいけませんよ。そんなことをすれば、いい関係を築けなくなります。

 これからは、正しいと思うから自己主張するのではなく、お互いが感じていることをシェアしたいから意見を述べ合って耳を傾ける、という関係がいいですね。そんなあなたの姿勢を好む人が友だちになり、その中からきっと親友や恋人が生まれるでしょう。 『類は友を呼ぶ』という言葉があるように、あなた自身のあり方が、めぐり会う人の縁を生み、幸せの質を決めていくのです。そして、あなたが本当に幸せでいられたら、家族の言動も、かつての自分も、自然に許せるようになりますよ。

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Last Updated: 2013/08/17