あなたが苛立ちを覚える"本当の理由"を探る必要があると思います。それを見つけることで、きっと解決の糸口も見つかりますよ。
はっきり言います。あなたはふたりの関係が進まないことに苛立っているのではなく、彼から本気で愛されているかどうか自信がなくて不安でたまらないのではありませんか? 本当はさみしいんですよね。でも、こわくて彼の気持ちを直接確かめられずにいるのでしょう。
まずは、不安と焦りの背景にある感情をよく見てみましょう。「実家の問題はそれはそれとして、私のことも考えて。私は2年も犠牲になっているのよ」という気持ちが潜んでいるかもしれません。もし似たような感情があれば、それは"自分の身"を案じる気持ちです。
かたや、「苦しみを分かち合ってふたりで乗り越えていきたい。少しでも彼の力になりたい」という感情もあると思います。それは"相手の身"を案じる気持ち、愛です。だれもが"我欲"と"愛"の両方を携えていますが、不安に取り込まれると愛を見失ってしまうんです。
自分の気持ちを犠牲にして見守るというのは、愛ではありませんよ。その犠牲には、ガマンやつらさがついてまわります。そういった不満がまるでなく、ただ相手のために喜んでできることが愛なのです。また、彼があなたを愛していたら、あえて犠牲になってほしいとは思わないはず。むしろ、あなたの自由を奪わないようにするでしょう。
彼が求める結婚相手はどんな人か、それを考えてみてください。彼が抱えている問題を"ふたりの問題"として受け止め、「あなたを助けることが生きがいよ」と積極的に寄り添ってくれる人ではないでしょうか……そう思いませんか?
彼は今、「結婚して自分の荷物を一緒に背負ってくれ」と安易に言える立場ではないから、あなたにも将来のことを語れずにいるのかもしれません。もしも、あなたの自由を奪わないことがせめて自分にできることだと思っているとしたら、そんな彼の気持ちをあなたはどこまで理解していますか?
「ここ2年は心から笑っていないような気がする」とありますが、それはだれのせいでもなく、あなたが自分でそうしていることに気づきましょう。自分の不満を彼やその家族のせいにすれば、犠牲と被害者意識が生じます。それが不幸のもとなのです。
心から笑ってくれないあなたに会っていても、彼はあなたから元気をもらえないと思います。結婚の心構えとして2つのことを助言します。1つは、自分を幸せにしてもらうという考えを捨てて、自分が相手を幸せにするという考えを明確に持つこと。そうすれば結果として、ふたりで幸せになれるから。
もう1つは、相手の家族が原因で困難が生じても、天災が原因で窮地に立たされても、 "ふたりが力を合わせて乗り越える問題"として同じように受け止めること。そうすれば何が起きても、ふたりの幸せを守り切れるから。
これを読んで、あなたの胸にはジワジワと愛がよみがえってきたことでしょう。さあ、こわがらないで正直な気持ちを打ち明けて。これまでの自分を詫びたい、本当はさみしい、もっと力になりたい、家族になりたいなど、洗いざらい話して前に進みましょう。
そして必ず、彼の正直な気持ちにもしっかり耳を傾けること。ふたりの心がひとつになれば、あなたはすぐに心から笑えるようになりますよ。