あなたの気持ちが手に取るようにわかるという人は大勢いると思います。そういう人たちはみんな、まじめに、一生懸命生きています。けれども、どうしてもしんどいとしたら、「自分を大事にする」ということを取り違えているのかもしれません。
あなたは自分を「もっと認めて、いっぱいほめて、大好きでいてあげたい」と思っていますよね。でもそれは、心の奥で「このままでは認められない。とてもほめられない。好きになれない」と思っているように受け取れます。
それで「まだまだがんばらなきゃ」と言いつつも、「これ以上はしんどい、もっとラクに生きたい」と音を上げてしまったのではありませんか。つまりあなたは、自分のうちにある自己矛盾に胸を痛めているのです。
では、ちょっと想像してみてください。今あなたは【楽しく生きる】というパズルに取り組んでいるさいちゅうです。100ピースのうち、がんばって90ピースをはめることができました。でも疲れが出たのか、そこからが思うように進みません。これが現在の状況。
そんな自分に対して取った態度は、「今のままでは認められない。とてもほめられない。好きになれない」だったんです。その態度を180度改めましょう。簡単です。空いている10個の穴を見続けるのはやめて、全体像を眺めればいいんです。
どんな絵が見えてきましたか? 美しい風景ですか? かわいい動物の絵ですか? 楽しく生きるというタイトルなので、眺めていると思わず微笑みがこぼれてくる絵だと思います。ここまでよくがんばったという気がするかもしれませんね。それが大事なんですよ。
次に、これからあげる3点について、思いついたことを何個でも書き出してみましょう。@自分がこれまでにやれたことは何? A人からほめられたのはどんなこと? B自分の好きなところはどこ? なるべく具体的に書いてください。書いたら、それを声に出して読み上げてみましょう。
これまでのあなたは、自分が「やれた」ことより「やれてない」ことに気を取られすぎていたようです。もし、残りの10ピースがどうしても気になるのなら、こう考えてみて。それは「まだやれてない」のではなく、「これからの楽しみ」なのだと。そして自分の心に「あせらずにいこう」って呼びかけてください。
人生に完璧を求める必要は全然ないし、自分にも完璧を求める必要はありません。それより、どんなに不甲斐ない自分でも、大好きになれない自分でも、その自分が今大切に生かされて生きている……ということに意識を向けてみませんか。そして、そのことを素直に喜びましょう。
幸せの鍵は、素直に「ありがたい」と思う気持ち。自分が動けること、食べられること、家族がいること、さらには、これほど一途に悩めることも、元気でいればこそできることなのです。それをありがたいと思えば思うほど、今のままで幸せになれますよ。
今、手元にある幸せに気づかなかったら、いつ気づくのでしょうか……。今、楽しく生きはじめなかったら、いつはじめるのでしょうか……。今日の続きが明日で、明日の続きが未来です。今日のあなたが「ありがたい、この自分で幸せ!」と満足することで未来に続く幸せを、今からはじめましょう!