あなたの状態は、だれもが体験して克服する"心のゆらぎ"のようなものだと思います。それは、自分を確立する前触れ、特に思春期によく表れる心のようすなんですね。その心のゆらぎが体に反映されたものが、お腹の音。あなたは「恥ずかしい、自分だけがどうしてこうなるの?」といやがっていると思いますが、みんなだって、いちいち人に言わないだけで「気にしていること」がたくさんあるんですよ。
それを治したいなら、こう決めてマジメに実行してみてください。――私はお腹に、めちゃくちゃかわいいマスコットを飼っている。それは私に相手をしてほしくて年中話しかけてくる。その言語がグ〜〜〜〜。これからはグ〜〜〜〜と言ったら、ニコッと微笑んで『よしよし、かわいいやつ。わかったよ』と返事をしよう――って。
あなたがするべきことは「変わりつつある自分を受け入れる」ことです。その自分を"嫌悪"したり"抵抗"したり"卑下"してはいけません。その代わり、"認め""受容"し"応援"することが、もっとも大切なこと。お腹の対処法は、その一例として提案しました。
「いろいろな物事に対して自分がすごく冷めていることに嫌気がさしたり、やる気が起きない自分にむしゃくしゃする」のは、心の奥では「いろいろな物事に熱くなって、やる気満々でぶつかっていきたい」と思っているからですよね。
そう思うのは、「そのほうがおもしろそうだし、人生を切り開けそうな気がするから」。つまり、「今は物事がおもしろくないし、人生が不安」だから「自分を早く変えたい!」と切望している。これが今の状態です。ここまで心の交通整理をしました。
次に、あなたが「頭の中がぐちゃぐちゃでわけがわからなくなっている」ことについて。そうなるのは、物事を頭の中でグルグル考えているだけだから。自分を変えたいけれど、問題を全部、頭で解決しようとして堂々めぐりをしています。たとえば、人からアドバイスを受けても「やっぱりムリ」「そんなことできない」と頭の中で考えているだけ。だから、ちっとも前に進めなくて苦しいんですね。
あなたが高3まで悩まなかったのは、親のいうことを素直に聞いて生きてきたからだと思いますが、あなたの人生は、親の人生とは別。これからは、自分を確立して自分らしく生きていくことでしか、幸せを実感できませんよ。
その第一歩として、頭の中だけで答えを出そうとしないで"アクション"を起こしましょう。自分が行動し、体験に基づいて判断し、次の選択をするのです。そのためには失敗を恐れないことがとても重要。失敗は「頭がする判断」。人生に失敗はなく、「必要な体験がある」だけですよ。
「行動してから軌道修正しよう!」と思うくらいで丁度いいと思います。趣味でも、バイトでも、人間関係でも、考えすぎないで、ひらめいたらアクションを起こす! たとえ、そこでいやな思いをしたとしても、それはすべて貴重な体験です。必ず次の判断の助けになるから、立ち止まらず前に進みましょう。
自分を嫌悪して抵抗すれば、苦しくなるだけです。どんなときも、その体験をしている自分を受け入れて応援することを忘れないでください。そうすれば、人生に夢がふくらみ、あなたが本当に熱くなれることがきっと見つかりますよ。