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カウンセリングメッセージ

Vol.8 「変わりたいのに!」

From りんさん

私は人より物事を深く考えがちな上に、極度の面倒臭がりでわがまま。要するにダメ人間なんです。随分昔から自分のことが大嫌いです。心にはいつも理想の自分を描いているのですが、とにかく意志が弱く"極度の面倒臭がりでわがままな自分"にまったく勝てません。本当は、もっと充実してハッピーな毎日を送りたいんです。そのためにやらなくてはならないこともわかっているし、今のままではいけないこともわかっています。それなのに、「疲れたから」「嫌なことがあったから」などの理由で実現できず、後悔ばかりしています。気がつけば「私なんて死ねばいいのに……」が口癖になっていました。自分勝手な悩みだとは思いますが、もう10年もこの性格のことで苦しんでいます。心のどこかで「別にこのままでいいや」と思っている自分がいるのでしょうか? だけど私は"面倒臭がりでわがままではない自分"に本当に憧れているのです!

 あなたは少しもダメ人間ではありませんよ。ただ『頑張りかた』を知らないだけのように思います。「今の自分を変えたい!」と本気になれば、変われる可能性は高まります。まずは、今の自分の状態を把握しましょう。

「充実してハッピーな毎日を送りたい」と思いつつも"面倒臭がりでわがままな自分"に勝てないと感じている心理状態は、逆説的な言い方ですが、「もの足りないアンハッピーな毎日」にばかり注目して"テキパキ動く思いやりに満ちた自分"のことをすっかり忘れている状態なのです。

 私たちはみんな、ひとりひとりの内側にすべての性質を秘めています。その中のどの性質をONにするかは、その人の意思と、それが引き寄せる縁で決まる。つまり、あなたという人間が「何をいつ目覚めさせるか」はあなた次第なのです。しかし「理想として描いている性質を、絶対ONにする!」という強い意思を持って方法を求めなければ、可能性を拓くことはできません。

 こんな発想をしてみましょう。もし、あなたという人間しかこの地上にいなかったら、自分を"極度の面倒臭がりでわがまま"と感じることは一切ないはず。そうでしょう?

 性格への嫌悪からくる『自己否定』は、すべて「人と比べる」ことからはじまります。欠点にとらわれると、心が比べる力を強め、最初1人と比べていたのが10人と比べ、100人と比べ……そのうち完全に自分を否定してしまうようになるんですね。あなたはこうして長年自分を追い詰めて苦しんできました。比較によって生まれた自己否定が苦しみの元凶だということがわかりましたか? 

 次に、あなたが「変わりたい!」と思うときに犯しやすい過ちを言います。それは「別人になりたい」と思うこと。そうすると"今の自分"を否定しはじめるから。まだ磨いていない原石のような性質をいっぱい抱えて悩んでいるのが、今のあなた。そのあなた以外に"あなた"はどこにもいませんよ。

「変わる」とは、その自分に磨きをかけること。だからあなたは「今のあなた」でいいし、今のあなたが、新たに"テキパキ動く思いやりに満ちた性質"を目覚めさせることが大事なのです。

 それを叶えるために"心のチリ"を払いましょう。何でも「面倒臭い」と思うのは、そこにやりがいを見出せないからだと思います。だとしたら、「そんなことには価値がない」と勝手に決め付ける心のチリ、"価値観や先入観"を払うことが自分を磨く鍵です。

 日常の作業や役割をきちんと果たして人に喜ばれることができない自分が、どうして人生の使命を果たして人を幸せにしたり、その結果、自分も幸せに生きられるようになるでしょうか。そこをよく考えて。

 現在の環境も身体も、自分に与えられた「幸せの材料」なんです。それを生かすことを考えず、そのための努力もせず、どこを見て何をねだっていたのか……それをよく反省してください。そうすれば、スイッチがONになるきっかけが生まれるでしょう。

 充実感や幸福感は、特別な出来事の中にあるのではありません。あなたが「与えられた人生をコツコツ幸せに生きよう!」と決意したときに、初めて味わえるものなのです。

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Last Updated: 2009/08/17