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カウンセリングメッセージ

Vol.6 「行動できない」

From まつさん

やらないといけないこと・やりたいこと・なりたい自分は次々思い浮かぶのですが、ひとつも実行できません。とてつもなく大変なことを考えているわけでもないのに…。多くの人が当たり前にしていることなのに…。少しやってはあきらめてしまいます。そのたびに「こんな自分は甘すぎるのだ」と自分を責め、身近なもので苦しさをまぎらわせ、もっと苦しくなるという悪循環にはまっています。 昔は、何も悩まずできていました。中学生の頃が一番行動できていました。人としてどんどんダメになっている気がします。それがつらいんです。行動しない・行動できない自分は、どうすれば変えられますか?

 今抱えている問題を乗り越えたら、あなたはすばらしい人生を歩きはじめると思います。理想もあるし、いい要素がたくさん見えています。ただし、今はそのよさが空回りしている状態なので、心の整理が必要です。いっしょに考えてみましょう。

 まず、「中学生の頃が一番行動できた」という理由から。それは"余計なこと"を考えなかったからなのです。だから、ひらめきにしたがって素直に動けたんですね。

 でも、あなたは大人になるにつれて思慮分別を身につけました。その結果、余計な考えに心を縛られるようになり、「行動しない・行動できない自分」になってしまったのでしょう。これは、だれにでも大なり小なり起こることです。

 余計とは、必要ないという意味。あなたの場合、"余計なこと"は2つあります。『恐れていることを思う』ことと、『自分を責める』こと。これをやめる!それが"答え"です。

 最初の『恐れていることを思う』とは、たとえば「失敗するかも」とか「うまくいかなかったらどうしよう」と考えて不安をあおること。それに耐えられなくなると、少しやってはあきらめます。あきらめて「失敗体験」から逃れようとするのです。

 ところが、そんな自覚のないあなたの理性は、まわりと比べて自分は甘いと判断を下し、次の余計なこと、『自分を責める』ことをはじめます。責められても、心は根本的な問題が解決されないままでは、それ以上がんばりようがありません。追いつめられて、苦しさのハケ口を他に求めるのは当然のこと。

 これが、あなたの深層で起きていることです。自分自身への無理解が、心を痛めつけていたことがわかったと思います。自分をよく理解して、心をのびのびさせてあげましょう。それが意志と行動を合致させる一番の近道だから。では、具体的な方法をお伝えします。

 答え<その1>は、恐れていることを考えない。とはいっても、「考えない、考えない」と思うと逆にそれに心を縛られてしまうので、「失敗してもいいや」と腹をくくることが大切です。

 もし失敗したら、それは自分に必要な体験なのだと割り切って。なりたい自分になるための"肥やし"なのだと考えてください。さあ、「もう、うまくいかない体験をこわがらない。それでうまくいく方法が学べるのだからOK!」と自分に宣言しましょう。

 すると、あなたに必要なものがわいてきます。それが"勇気"です。人生は、結果にこだわるより、プロセスに価値を見出して生きていくほうが、ずっと楽しく生きられます。それを今日からはじめましょう。

 答え<その2>は、何があっても自分を責めない。責められると、心はいじけてあなたの意志に背を向けます。大きな失敗をしたとしても、どんなに自分がふがいなくても、心がほしがっているものを忘れないでいてあげてください。それは"励まし"。励まされれば、心は何度でも立ち直る力を発揮します。

 その心の力を信じることが、自分を信じるということなのです。そうすれば、頭で考えている「理想」と、心が発する「意志」が、ひとつになって「行動」を生むようになります。行動しないではいられないあなたになれるのです。

 これからいろいろな体験を積み重ねていくと、それにつれて理想も変わっていくでしょう。それが成長です。葛藤を抱くたびに、"余計なこと"をしていないかどうかを振り返って、また進んでいけばいいんですよ。

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Last Updated: 2009/06/17