彼があなたの"自分にはない部分に惹かれた"のは、彼のアクティブな生き方の表れでしょうね。まったく違うタイプだからこそ、きっと新鮮なお付き合いができると期待したのでしょう。
ところがあなたは、ありのままの自分を出せなくなってしまった。それはある種の感情にとらわれ、自分を見失ったせいだと思います。
好きな人についなんでも合わせようとする女心はかわいいもの。ところが、いつのまにか心の深層には、「嫌われたらどうしよう」という恐怖心と「私を幸せにしてほしい」という依存心が居座るようになってしまうんです。
その結果、自分がどう思われるかを気にして装うようになったとすれば問題です。あなたがありのままの自分を取り戻せなかったら、この恋は輝きを失ってしまうでしょう。自分にはない部分がお互いの魅力なのだということを思い出してください。
ひとつの恋を失うことを恐れて自分を偽ってみたところで、なんの価値もありません。最初に見せていたように素直に気持ちを表せるよう、頭の中を切り替えましょう。
まず、共通点がなくて途切れがちという「困った会話の時間」を「未知の世界に触れる時間」と考えて。しかもそれは「彼のことがもっとよくわかる時間」ですよ。だったら聞いてみたいことがたくさん出てきませんか?
「アウトドアの中で何が一番おもしろい?」「どんなときワクワクするの?」「じゃ、一番つらいときは?」「それでどうするの?」「ケンカになったこともある?」などなど……彼の趣味には興味がなくても、彼そのものには興味津々でしょう?そのハートを前面に出せば彼は喜んで答えてくれるはずですよ。
そこから会話が盛り上がって、「一度見に行ってもいい?」「いつ連れてってくれる?」「私、がんばって応援するわね」という展開になるかもしれません。
そのとき気をつけてほしいことは、彼のゴキゲンをとったり無理に話を合わせたりするのではなく、あくまでも自分の感性で対応すること。「知らない、わからない、気が知れない」と思っていたあなたが、「知りたい、理解したい、応援したい」と思うようになったことが伝わればOKだから。
でも、もしも「なんか面倒…」と感じたら、今の彼とお付き合いする意味がないと思います。胸に手を当て「私はただ自分に夢中になってくれる人を求めているのか、それとも彼と出会ったことで自分の視野を広げ成長したいのか」を尋ねましょう。
最後に、いい恋をするためのアドバイスをひとつ。
いい恋をして愛を育んでいくには、お互いが精神的に自立していることがとても大切です。そうすれば、依存し合う(実態は奪い合う)気持ちでなく、与え合う気持ちで結ばれていくから。
独占欲がわいて相手の時間や心を独り占めしたいと願っているあいだは、実は、恋に恋しているだけで、本当に愛してはいないんですね。だから苦しいんです。
相手を所有しようとしなければ、自然に信頼が芽生えてきます。信頼を柱にして自由を尊重し合えば、愛を育んでいくことができますよ。
これは、真剣に人を愛したいと願うだれもが体験する成長のプロセスです。胸ときめく恋を、それだけの体験で終わらせないで。ぜひ、心やすらぐ愛に育てあげてください。