相談内容を読んで、あなたが燃え尽きてしまいそうになっていると感じました。燃え尽き症候群(バーンアウト)という言葉を聞いたことがありますか?
今まで熱心に仕事に打ち込んでいた人が、突然ガス欠になったように無気力になってしまうことです。特にあなたのように、奉仕の要素が多い仕事にたずさわる人で、完璧を目指すがんばり屋さんが陥りやすいんですね。
そういう人は、ものごとが順調に進んでいるときはかなり成果をあげますが、ちょっとしたこと(多くの場合は、つまずき)がきっかけで、一気に気力がなえてしまうことがあるのです。
すると、なにもやる気が起こらなくなって、情緒が不安定になり、疲労感や不満感におそわれ、無気力・無感動になっていきます。そのままにしておくと、仕事は機械的にこなせたとしても、不眠や頭痛、胃痛といった身体症状が出てくるかもしれません。
実は、私にもそんな時期があったんですよ。私はついに誰にも会いたくなくなって、仕事をやめざるを得なくなりました。あなたはそうなる前に、自ら解決策を選んでください。
今のあなたに必要なものは、なにはともあれ「休息」です。心と体にたっぷり栄養をあげて休養させてあげることがいちばん大切。長期休暇を取ることを考えましょう。
あなたの夢は本当にすばらしいし、そのためにこれまでしてきた努力は決して無駄にはなりません。だからこそ、一度立ち止まって「自分を癒す時間」を作ってあげませんか?
具体的には、@急ぎ環境を変える――いったん職場を離れて心を解放してあげましょう。A生活のリズムをゆっくりにする――猛烈にがんばってきたご褒美として、うんとのんびりさせてあげましょう。B無邪気に笑えることをして過ごす――心からほっとすること、笑顔になれることに時間を費やしましょう。
人生の夢は、あなたが人間として成長すること、つまり、さまざまな体験を積んでいくことで濃くなっていきます。だから休養を「人生の回り道」だと思わないでください。必ず新しい発見があるから。それは、これからあなたが夢を叶える上で必要なものなのです。
「急がば回れ」。夢は生きているうちに叶えればいいのだから、焦ることはありませんよ。それよりも、「長い目で見れば、この一連の体験は必ず自分のプラスになる」ということを信じてください。
私はそのとき、「先のことは何も考えない」「なまけていると自分を責めない」という誓いを立てて"1年間の自由"というギフトを自分にあげ、かねてより「時間があればやりたいと思っていたこと」をしました。それが意識改革のはじまりになったのです。
あなたも、好きな本を読み、たずねたい人をたすね、いい話に耳を傾けて、堂々と充電のときを過ごしましょう。そして、今まで人生を走ってきた分、この先は歩いて進むことを考えてみてください。スピードを変えれば、目に映らなかったものが見えてきて、それが貴重な"心の財産"になると思います。
そうやって強く大きくなった心で、ぜひ、貧しい国で病気に苦しむ人たちに救いの手を差し伸べてあげてください。それをしてほしいから、そのためにどうしても必要だから、宇宙はあなたに"成長のチャンス"を与えてくれるんですよ。