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カウンセリングメッセージ

Vol.01 「自分をどうしても好きになれない」

From DEEP PURPLEさん

大人として自立できない40歳。自分に自信がなく、長年対人恐怖症。会社組織の一員になることが恐怖です。中学時代のイジメ、その後ミュージシャンを目指すも挫折、普通の人生で終わろうと就職活動するも不採用の連続で自信喪失、引きこもり。30歳で転機が訪れて結婚、子宝に恵まれました。5年前に商品に感動して訪問販売の代理店になりましたが、まさかの誹謗・中傷・裏切りが続き、疲れ果てて挫折寸前です。原因は、卑怯にもすべてラクな道を選択してきた自分にあると確信しています。今の仕事も、通勤がなく自由な立場で子供との時間が取れるから都合がよかったのです。でも結果として定職を持たない自分を好きになれず、子供が増えるたびに腹立たしさが増していきます。せっかく僕を父親として選んで生まれてきてくれたのに情けなく、健康なのにフリーターでしかいられない自分に幻滅を感じます。ただ、「ホンモノの自分はこんなもんじゃない!」と心のどこかで思っています。ホンモノの自分を取り戻して輝かせたい…先生、よろしくお願いします。

 自分を責めることはもうやめて、これまでの人生でなめ尽くしてきたありとあらゆる苦しみを、そろそろ終わりにしましょう。それを成し遂げるのが「ホンモノの自分」ですよ。

 あなたは自分の過去を分析して、すべてラクな道を選択してきた自分は卑怯だと思っているようですが、そのことのいったいどこがいけないのでしょうか。だれもが「そのときの自分が考えた精一杯」を選んで生きているんです。ラクな道が、そのときのあなたには一番幸せだったからそうしたのではありませんか?

 世間一般、マジョリティがすることを正しいと考える価値観から脱しましょう。今こそ、自分の意識を根底からくつがえしてください。

 例えば、あなたは自分の性質に合わせながら、子どもが大事だから親子の時間を増やそうと考えて仕事を選び、温かい子育てをしてきた。その選択をした自分を「立派!」と認めるあなたはいませんか?

 世の中には、父親不在で愛を受け取れない子どもたちが非行に走ったり、親子が断絶している家庭がいっぱいあります。そういう父親は、会社から認められても子どもから認めてもらえないんです。あなたは、父親として人生で子どもを優先したことにもっと誇りを持っていいと思います。

 人生の選択とは、何もかも手に入れることではありません。自分が選んだ道に最高の価値を見出し、それを選択した自分を容認することなのです。それによって、手にした幸福感を深めていくことができます。

 明らかな選択ミスをすれば出直す必要がありますが、あなたの場合は「過去の選択で何もかも手に入れられなかった自分をなじる」癖をまずやめること。そして、自分が選んだ人生にもっと価値を見つけましょう。

 次に、お金は生きていけるだけあるからいいと思えば楽しく生きられるし、人と比べて足りないと思えば不満と不安の中で生きることになります。お金で不幸を味わう人は、今あるお金に感謝しない人たちです。自分の問題をすり替えないでしっかり見てください。定職に着くことより自由と自立を重んじたことが「悪」ですか?

 もうひとつ、あなたは対人恐怖があると書いていますが、実際に恋愛結婚や客商売をしているのですから、「自分の人嫌い」をマイナスと決めつけることもやめましょう。それよりも、そんな自分を理解してついてきてくれた奥さんに心から感謝するほうが大切です。もっと幸せにしようと思うこと。(お金ではなく)愛を注ぐことですよ。

 そこで提案があります。いっそのこと"スーパーフリーター"を目指しませんか。人嫌いでも稼げることを喜んで仕事に励み、いっそう家族との触れ合いを楽しみ、健康なことに感謝してニコニコ暮らす"幸せな自由人"になりましょう!

 そうすれば、まわりは「あんなふうに幸せに円満に自由に生きていきたい」と思うはず。きっと子どもたちが、あなたの変化を最初に感じ取ると思います。子どもたちの自慢のお父さんになってください。

 むりやり今の生活を変えようとしなくても、心のギアを大きく入れ替えることで、あなたはかならずブレイクスルーできますよ。

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Last Updated: 2008/01/17