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カウンセリングメッセージ

Vol.5 「自分がわからない。人付き合いが怖い。」

From おまけさん

今高校生ですが、ずっと悩みつづけていることがあります。それは「口下手」と「自分を偽る」ことです。 喋る時にものすごく緊張して「相手に良く思われなきゃ」と思い、余計ぎこちなくなってしまうんです。周りを見て「あの人の喋り方なら好かれそうだから真似してみよう」と考え「自分じゃない他の誰か」を演じています。もう「自分」がどこにいったのか、もともとの「自分」がどんなだったのかさえわからなくなりました。「ありのまま」でいいと頭では分かっていても心がうまく動きません。 最近では、感情の起伏もあまりなく、感謝の気持ちも湧かず、嫉妬ばかりしてしまいます。この質問に宇佐美先生がお答え下さっても感謝できないかもしれない、と思う自分が凄く怖いです。人と関わりたいくせに、何を喋ればいいかわからなくて人付き合いを避けようとする自分がいます。なんだか何もかも上手くいっていない気がします。こんな状態で「自分」は見つけられるんでしょうか?

 「自分が見つけられない」「何もかも上手くいっていない気がする」と感じて苦悩するときが、人生には必ずあるものです。それはまさに、これまでの自分から脱しようとしているときで、さなぎが蝶になって飛び立つ"変身直前"の様子なんです。

 そのときは「これまでの自分を見失う」ということや「これまでのようにうまくいかなくなる」ということが必然として起こります。だって、もし何も起こらなかったら、自分を偽り妬み続けてばかりいて、そこから飛び立とうとしないから。

 赤ちゃんは、まわりの人の動作をマネて自己表現を学んでいくでしょう?"学ぶ"の語源は"マネぶ"といわれるように、人マネは本来の自分に目覚めるための必要なプロセス。でもいつか、それを卒業して"自分らしさを発揮する変身のとき"がやってきます。

 ところが、魂が「そろそろ自分らしく生きよう!」と呼びかけているのに気づかず、「私はだれのように振舞えばうまくいくか」と人マネに心を奪われていると、感謝の心を失い、自分がわからなくなって苦しむようになるんですね。

 あなたはいい人生を生きようと懸命な人だから、きっとうまく変身できると思います。まずは"いい人生"の中身を考えましょう。「良く思われること」より、「うまくしゃべること」より、大切なことを見落としていませんか?

 それは、あなた自身が「心地いいかどうか」ということ。そして、あなたがその自分を「好きかどうか」ということ。

 いい人生を手に入れるためにもっとも重要なことは、《"正直な自分を見せる勇気"と"本音を打ち明ける覚悟"を持つ》ことなのです。あなたが前向きになってこの2つを心がければ、自然に自分らしさが表れてもっとのびのびと生きていけるようになりますよ。

 では、あなたに質問します。饒舌じゃなくても「正直に話してくれる人」や「本音を打ち明けてくれる人」を嫌いますか? 心から信用できると感じた人を、友達にしたくないと思いますか?

 別の言い方をすると、あなた自身が『ずっと友達でいたい』と思うような自分を生きればいいんですね。他人に好かれるかどうかは結果の話。それよりもはるかに大切なことは、自分の魂の願いに沿った生き方をすることなのです。

 そうすれば自分をもっと好きになれるし、自分が好きだと感じるような人間でいれば、他の人だってきっとそのあなたを好いてくれると思います。

 あなたは「人と関わりたい」と書いていますが、それはたぶん「人と分かち合えることはしあわせ」と感じているからでしょう。だったら、そういう仲間を見つけることに全力を注ぎましょう。

 これからは、だれからも好かれることを目標にしないで、心の中で『正直な自分を見せて本音で話し、分かち合えたと感じたら自分からその人と友達になる』と決めてください。

 自分は正直に本音をいうと決めていれば、気にいった相手に「また一緒に話したい」と伝えられるはず。今までみたいに『断られたらどうしよう』なんて考えてはいけませんよ。過去の悪いクセは全部さなぎに置いて、自分でしっかり"自分の人生のハンドル"を握り飛び立ちましょう。

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Last Updated: 2007/05/17