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カウンセリングメッセージ

Vol.2 「自分を愛すること」

From トクさん

昔の僕は、何か問題が起こると他人や環境のせいにして「なんであの人はこうなんだ」と思いました。今はそのことに気付いて、自分が無自覚に傷つけた人たちのことを考えます。でも、人付き合いに関する不安がつきまとい、例えば「一緒に飲みに行く」「カラオケ」「買い物」とかの場で、「会話が途切れたらどうしよう」「カラオケなんて恥ずかしい」「買い物なんてそんなに経験がない」と不安になります。とにかく他人からしょうもない人間だと思われるのが嫌なんです。自分の表情もたまらなく嫌で、自信がないから顔に出るという悪循環です。現在、必死になって自分を認めよう、与える心を持とう、表情を明るくしよう、なるべく人と接しようと努力しているところです。 今の僕は自分を愛せていませんよね?自分を愛することができなければ人を愛することはできないと書いてありました。でもこの状態のときに、好きな人ができたらどうしたらいいんですか?愛することはできないでしょうか?

 あなたの不安の原因は「他人からしょうもない人間だと思われたくない」という感情からきているようですが、会話・カラオケ・買い物にたけていない人間=しょうもない人間でしょうか?

 問題が自分の気持ちにあることを、あなたは知っていますね。だから「必死になって自分を認めよう、与える心を持とう、表情を明るくしよう、なるべく人と接しよう」と努力している…でも、成果が出なくて苦しんでいるんだと思います。

「他人からしょうもない人間と思われる」ことがいやなときは、「自分がしょうもない人間と思っている」とき。あなたは自分のことをしょうもない人間と決めつけているから、表情も何もかも気にくわなくなるのです。

しょうもない人間″に対するとらわれを捨てましょう。もう、自分や他人が認める特別な人間″になろうとしなくていいんです。あなたは最初から特別なのだから、徹底してあなたのまま″でいることが大事です。

 あなたが「心から自分を認める」ことができれば、「与える心」も「明るい表情」もついてきます。一番ほしい「自信」(自己信頼という意味)もついてきます。

 それには、最初に「今の自分には価値がない」という考えを横に置いて、『自分が幸せに生きるのに必要なものを自分はすべて備えているけれど、その使い方をまだ知らないだけ』ということを信じてください。

 自分に不満を持つのは、外ばかり見て他人と比べるせいです。自分の内側をちゃんと見ていない証拠です。あなたは、これまでとは違う角度から自分を深く観察する必要があります。

 そうすれば自分の活かし方がわかってきます。それがわかると、自然に人づきあいの仕方が変わってきて「今の自分で幸せだった」ことに気づくんですね。結果として、自分を認められるようになるのです。

 例えば、もし飲みにいって会話がとぎれたら、「会話がとぎれるとすっごい不安にならない?」とそれを話題にしたらいいと思います。相手にとっては、かっこつけない素直なあなたほど心地よい存在はないのだから。

 カラオケも同様。もし「うまく歌える人をいっそう引き立てるためにボクは歌います」と堂々といったらとても好感が持てるし、開き直って歌えばその人ならではの味″が出てくるもの。それでカラオケを好きになったら楽しみが増えるでしょう?

 また、買い物が相手のほうがうまければ、「君と買い物すると得るものが多いな」と相手を立てて喜ばせてあげればいい。自分のよさを認めてくれたらどんなにうれしいか、あなたが一番よくわかっているはずです。

 だれの人生からも、まったく不安がなくなることはありません。不安は、人間を向上させる必要悪であり活力源です。その力を「どこに向けるか」によって人生が変わります。

 わいてくる不安を憎んでなくそうと思わないで、自分へのやさしさに変換しましょう。自分へのやさしさを持てると、他人へのやさしさも芽生えてきます。それが愛です。

 今の自分を認めて、心から応援することが自分を愛する″ことです。好きな人ができたら、その人の不安もやさしく包んで同じように応援してあげてください。それが人を愛する″ことです。

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Last Updated: 2007/02/17