人を好きになるのは理屈ではないから、恋をしたいとどんなに願っても思うようにならないんです。あなたはせっかく恋に落ちたのに、行動する前に頭で恋を考えて身動きが取れなくなっているようですね。
彼のことを真剣に考えれば考えるほど、深い愛を捧げたいという思いと、自分の気持ちを受け入れてほしいという恋心が葛藤を起こしていませんか。
恋心は、相手の都合はさておき、相手のことを独占したい、私に夢中になってほしいと願う思い。それは理不尽で身勝手な欲望でもあります。一方、愛は、相手のためなら何でもする、役に立ちたい、尽くしたいという献身的な思い。
こうした感情と理性せめぎ合いの中で、恋心を愛にまで高めていくのが恋愛期間なのです。それが恋の目的だといっても過言ではないかもしれません。
あなたが恋する相手にどんな態度で向き合うかによって、ふたりの関係は大きく変わっていきます。恋のゆくえは、あなたが"恋に落ちた自分"をどう扱うか次第なのです。
まずは、相手に自分の恋心を伝えることが大事だと思いますよ。あなたは、「彼に受け入れられなかったときの恐怖」で防衛心がふくらみ、無意識のうちに「時間がない」ことを口実に自分を納得させようとしているように見えます。
もっと素直に恋をしましょう。恋に落ちた自分を楽しむ気持ちを忘れないでください。勇気という大きなエネルギーを放つから、大きな喜びや感動を引き寄せることができるのです。
今は、傷つくことを恐れないで心を開くことが大切です。たとえその恋がままならなくても、人生には"はじめから、しなかったほうがよかった恋"なんてひとつもありませんから。
あなたにできることは、今ここで悔いを残さないことです。人は「自分に後悔しないで生きる」ことができれば、自分を好きなままで生きていけるんです。恋という人生の大きな出来事に対して、悔いのない行動をとりましょう。
真剣に彼の幸せを考えるのは、自分の気持ちを伝えたあとで、それに対する彼の気持ちを理解してからでいいんです。順番を間違えると、愛についての論理が「屁理屈」になって息苦しいだけですよ。
恋をしたあなたが「深い愛」を提供したいと思うのはすばらしいことです。彼に自分の好意を明らかにすることが、愛の行動の第一歩と考えましょう。
そして、彼が受け入れてくれたら誠心誠意奉仕することです。見返りを求めなくても実践できる自分がいることを感じてください。奉仕の喜びこそが愛する喜びなのです。
もし、彼に断られても、いきなり逃げ出さないでしっかり理由を尋ねましょう。彼の言葉によってより深く自分を知ることが、あなたが成長する糧になるから。また彼の人間性もよくわかるからです。
これが、頭でなく体験から学ぶということ。混乱した心を整理整頓するには論理が有効ですが、愛のありかを知ることや愛することは実践です。あなたが今できることをすることなのです。
(恋愛について詳しく書いた本を10月に出版の予定です。ぜひ読んでみてくださいね。)