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Vol.1 心の病は不治の病ですか?

From なおさん

心の病になってから、もうじき5年になろうとしています。その間、宇佐美さんの本には本当に何度も助けられました。でも、今も通院していますが、よくならないんです。心の病は不治の病なんでしょうか。涙がとまりません。この先がとても不安です。
カウンセリングメッセージ

 いいえ、決してそんなことはありませんよ。あなたと同様の不安を持つ人たちの声が、このコーナーにも寄せられています。そこで今回は、心の病を抱える人たちに向けてメッセージを届けたいと思います。

 心は、体と同じように大切な自分の一部です。病気と感じたら、まず専門家の治療を受けることをお勧めします。大量出血すれば応急処置が必要なように、苦しい精神状態を和らげて進行を止めてくれるからです。

 問題はそのあとです。体の傷は処置がよくて薬が効けば、あなたがなにを思っても治っていきますが、心の傷は薬を飲んでも本人がなにを思うかで、治るか長引くかが決まってしまいます。あなたの胸のうちがとても重要なんですね。

 最初に、心の病になった自分を責めるのをやめましょう。あなたの身に起こったことは、あなたの魂が選んだことだから。その体験を乗り越えて「なにかを自覚すること」が、生まれてきてどうしても知りたいことだったからです。それを探しましょう。

 自分を責める代わりに、自分に「こんな大変な体験を選んで、よくここまで耐えたね。これからはもっと自分に愛を注ぐからね。私はかならず治るからだいじょうぶ!」といい聞かせてください。

 あなたの思いが人生を創っていきます。だれもが「治りたい」と口にするけど、それでは「治りたがってるあなた」が続くだけです。もう無意識に任せておかないで、「私はこれから私を治す。私は治る!」と固く信じることです。

 不安や怒りがわいても、心の負担にしないように無視して取り合わないこと。"わいてきた不安の続きを、決してあれこれ考えない努力"をしましょう。不安や怒りが浮かんだら、「やーめた」と声に出して中断するんです。また浮かんだらまた中断する、それを根気よくくり返します。ここが"意志力"の発揮しどころですよ。

 もし今、あなたの手の平に傷ついた小鳥が乗ったら、両手でそっと包んでやさしい言葉をかけるでしょう?小鳥を見守るようなまなざしで、自分のことを応援しましょう。なにもあせることはありません。自分を癒せば、自然に行動する元気が出てくるから。

「〜しなくちゃいけない」という発想を捨てて、「今日はちょっと冒険しよう」と微笑んで出かける気持ちが大切なんです。あなたの好きなことから冒険して、「楽しかったぁ」と感じる時間を少しずつ増やして、行動範囲を広げていきましょう。

 社会的にはつらい思いをしても、あなたは今ものすごく大事なことを"実感"しているはず。それは「ふつうに暮らせることの幸せ」と「心が平安なことの喜び」です。その気づきは、換えがたい心の財産だと思います。

 それを知らずに、不満と苛立ちの中で「まだ足りない」「あいつが気に入らん」と思いながら生きている人たちが大勢います。平安な気持ちでふつうに暮らせることが、どんなにありがたく幸せなことか…これからあなたはそれを目指し、再びそれを手に入れて、今度はそれに感謝して生きていくんです。

 さあ、まだ戸惑ってる自分の一番の応援者になりましょう。自分のことを追い立てないで、やさしい言葉をたっぷりかけて愛をあげてください。

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Last Updated: 2006/01/17

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