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「今回は、40代の ABさんからよせられた内容です。」

第5回  「コンプレックスと向き合うには、。」

From  ABさん

はじめまして、ゆりりんさん。 私は現在42歳になる男性ですが、物事を悲観的に見る習癖から抜けられず、人生に喜びが見出せません。どのように考え、どう行動すればいいのかを考えるものの、うまくいきません。事情で現在求職中ですが、人生、そして自分に対して自信が持てないこの状態からどうすれば抜け出せるのか良いアドバイスをいただきたく、相談させていただきました。 私は幼児期から内向的な性格で、友達も少なく孤独な人生をおくってきました。この年齢になって相談するのも情けないことですが、、。 性格的な弱さに加えて悩みを大きくしているのはコンプレックスです。というかコンプレックスがあるから性格的な弱さを克服できない。男性としてSEXにまったく自信が持てません。しかるべき医学的な処置はしたし、できる限りの努力はやってきました。医学上これ以上できることはありません。医者は私に言いました。勃起時7センチもあればSEXは可能だと、、。事実でしょうが、やはり男としてのプライドが邪魔をして、いざとなると女性に対してひけ目を感じずにいられません。第一歩を踏み出せずに未だに独り身で鬱々とした日々をおくっています。 コンプレックスというものは自分がそう感じてるだけだと言われますけど、ことsexに関してはどうなんでしょう? 女性が男性のどこに魅力を感じるのかは人それぞれでしょうが、基本的に強く逞しい男(sexの上で)に魅力を感じるものじゃないんでしょうか? そうでないにしても限度というものはあるんじゃないでしょうか。 こう考えるのも私が人並み以上に悲観的なからでしょうか、。どうすれば明るく前向きに、自信を持って女性に接していけるでしょうか。人間は内面が大切なのはわかっています。あるがままの自分を受け入れなければいけないのかもしれません。でもどうすれば心の平安と、自信(sexを含めて)を獲得できるでしょうか。外面的なこと(身長、収入、学歴など、)においても平均以下です。欲望が満たされないことからくるストレスとフラストレーションで今にも心が押しつぶされそうです。

 

カウンセリングメッセージ

by  Yuriko

 孤独の淵で悩んできたつらさが伝わってきます。もう充分苦しまれたのですから、ここで意識の転換をしましょう。文面に「人間は内面が大切なのはわかっています」とありますが、真にわかってないから脱することができないということを知ってください。

 あなたの深層心理では、幼児期に内向的で淋しかったことを克服するために、思春期に自信を見い出して女性に認められたいと思ったのでしょう。でも、その意識が過剰なあまり不安が増大していき、逆にコンプレックスを作り上げたように思われます。年令と共にそれに拍車がかかって、ますます深刻で陰鬱な陰を落としていったのでしょう。

 コンプレックスとは、自分を脅して傷つける自己否定の行為です。それは、他人と比べることで生じます。私たちは競争社会の中で育ち、"上を行く人が優秀で、最低でも横並びでない人は劣等"という比較意識を植えつけられてしまったんですね。だから、あなたが悪いわけではありませんが、あなた自身が《唯一の存在》としての自分を認知して比較癖から解放しない限り、ずっとこの先も脅迫概念に縛られることになります。

 まず、女性とのお付き合いについて。あらゆる女性を満足させたいわけではなく、あなたが心を通わせたいと思う女性を満たしたいならば、もっとも重要なことは「相手を慈しむ心」です。大切なものは「愛は、あれば通じるという信念」です。これはもちろん、セックスにおいてもまったく同じです。

 でも、これまでのあなたは正反対でしたね。女性はハートより即物的なもので判断するのでは…とおびえ、心と心が深くつながるのは、性欲を満たし合うことのできる相手だと。それは勘違いですよ。人は本来、慈しみ合いたい生きものなのです。あなたもそうでしょう? そういった触れ合いから、深く信頼できる関係を築き始めるんです。

 誰でも、大なり小なりコンプレックスを抱えています。だからこそ、それを責め合うんじゃなくて、いたわり合える間柄に安らぎを見い出します。そうした関係を望むのなら、まずあなたからそのつもりで女性と接してください。愛情を育むために付き合うのですから、あなたがその大目的を忘れては、それを願う女性との縁が途絶えてしまいます。

 その延長上にあるセックスならば、何も恐れる必要はありません。女性は、あなたの安らかな愛に抱かれて満足するのですから。また、そういう価値観を持った多くの女性を対象にすればいいことではありませんか。

 あなたが心豊かに後半生を過ごしたいと思うならば、もうそのコンプレックスにとらわれている場合ではありません。だれかが認めて手を差し伸べてくれるのを待つのも無駄です。なぜなら、あなたが自分自身をさげすむことをやめて唯一の存在としての価値を認めなければ、同性異性を問わず、本人が否定しているあなたという人物に好意を寄せるのはむずかしくなります。

 その理由は、私たちは各人が信じ込んでいるように周りの環境を創っていくからです。ようは、目に見えないエネルギーを発して、他人に自己証明をしているようなものです。それゆえ、あなたの放つものが変われば、あなたの住む世界はそれに伴って変わります。

 その根源にあるのが意識なのです。あなたの意識は、意志を強く持つことで変えられますが、その際あなたの中に、『どうせこんなことでは変われない』という信じ込みがあると元も子もなくなってしまいます。

 今度こそ「自分はどのような内面の漂う人物でありたいか」を真剣に考え、その通りに振る舞うことに心血を注いでください。人生の正念場だと覚悟して続ければ、必ず状況は変わっていきます。

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