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「今回は、20代の hanaさんからよせられた内容です。」

第4回  「夢を貫く方法」

From  hanaさん

ゆりりんさん、はじめましてこんにちは。ホームページいつも見ています! 仕事についての相談をさせて頂きたいと思い、メールさせて頂きました。 私は、去年美術系の短大を卒業し、6月に運良く広告代店でデザインのアルバイトに就くことができました。しかし、現実仕事となると経験と技術不足でパニックになります。毎日がいっぱいいっぱいで、休みの日でもあれは大丈夫だったかな…と心配やプレッシャーでずっと緊張状態で息がつまりそうになります。作業が遅く、要領が悪いので周りの人をイライラさせたり、営業の人にいやみを言われたりの日々が続くと、性格的にのろまだしこの仕事は私には向いていないかもしれない…もっとできる人がした方が会社も楽になるのでは?となかなか自分に自信がもてず、くじけそうになることもしばしばです。 こんなマイナスなことを考えること自体、プロのデザイナーになる資格はないと思います。全て感謝と努力の他ないと分かってはいるのですが、なかなか自分の性格を変えられないもどかしさにイライラして自信を無くしてしまうのです。自分の方向性も決まっていないのでここでやめるわけにもいかないし、かといって自信があるわけでもなく、葛藤の日々です。もともとボケっとしていて頭もいいわけでもないのですが、美術が好きでただ今までやってきたという感じで、他の道を考えたこともありません。私はただの欲張りで仕事に対して薄情なだけかもしれないのですが… やはりひたすら努力あるのみなのか、自分の身の程に合った仕事を探すべきか。 甘い質問かもしれませんが、何かアドバイスがありましたら宜しくお願いします。

 

カウンセリングメッセージ

by  Yuriko

 あなたに、心からのエールを送りたいと思います。念願のデザインの仕事に就くことができて、張り切っている様子が目に浮かぶようですが、本人は心配とプレッシャーで緊張状態なんですよね。

 それは、当然です。新人時代のなつかしい思い出のほとんどは、経験と技術不足でドジを踏んだことやイヤミ、またそれをサポートしてもらって助かった記憶なんですよ。今その真っ只中にいるあなた自身を、自分で見捨ててどうするんですか。あなたを見込んで採用してくれた人にも応えないで逃げ出すことは、不本意なのでしょう?

 美術が好きで他の道を考えたことがないというあなたにとって、きっとデザイナーは天職なのだと思います。プロとは、めげないでプレッシャーを乗り越えてキャリアを積んだ専門家のことですが、プロも最初はみんな新人です。

 好きなことはどんどん進歩していきますから、心配しなくても大丈夫。認められようとやっきになるから疲れるのです。今は謙虚にいっぱい工夫してみることが肝心です。工夫というと、努力より楽しそうでしょう?あなたが、好きなことができて嬉しいという気持ちをなくさなければ、ずっと工夫しながら仕事を続けられます。

 逆に、いやなこととかできないことを強いられたときに、人は努力してがんばる必要が出てくるので、それが大きなストレスになるんですね。言い方を変えれば、工夫する気にもならなくなったときが、そのまま進むかどうかの考えどきといってもいいでしょう。

 でも、あなたは夢が叶ったばかりじゃないですか。今は、大いに自分のためにチャレンジして、しゃにむに工夫してください。人の役にたつのは、あくまでもその結果です。自信が持てずにくじけそうになる新人の気持ちを、心から理解できる先輩プロが、あなたの未来の姿ですよ。今はそのためのステップとして、今しか味わえない体験をしているにすぎません。

 大事なことは、もやもや心配することにエネルギーを消耗しないで、この時期を乗り越えると決意したら、自分に場があることに毎日感謝して仕事に臨むことです。これが、エネルギーをわき立たせるコツです。『わかってはいるけど、どうも…』というならば、ありがたいと思う気持ちを、具体的な言葉にして毎朝つぶやいてみましょう。違ってきますから、それをあなたの耳に改めて聞かせるようにしてあげるのです。

 最後に、ドジやイヤミに対処する心の処方箋をお伝えしましょう。それは、愛着を持って"自分を笑っちゃう"ことです。ドジを踏んだり、イヤミをいわれたり、焦っている自分をふと認めて、『またやっちゃった。あまりのひどさに我ながら笑える』とほほえましがります。あざ笑うのとは正反対ですよ。そのとき受けた緊張をほぐして、自分を責めないでゆるませるためにするのですから。

 この笑っちゃうわざをマスターすると、とても楽になります。しかも一生ものなので、わたしはもっぱらこれで自分と仲良くしています。完璧であろうと追い討ちをかけるより(以前の私はそうでしたが)、はるかに愛のある行為です。そうすれば、次の新しいアイデアがひらめく心のゆとりを、きっと取り戻すことができるでしょう。 

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